1: ◆SWAKITI9Dbwp @すわきちφφ ★ 2013/10/31(木) 13:14:46.19 ID:???

 X線天文衛星「すざく」を用いた観測により、スタンフォード大およびJAXAの研究者たちが、100億年以上前の太古に、鉄などの重元素が宇宙全体にばらまかれた時代があり、それが現在宇宙に存在するほとんどの重元素の起源であることを確認しました。

 鉄などの重元素は、宇宙の始まりであるビッグバンの時点では存在せず、星の中で合成されたのち、その星が最後に超新星爆発を起こすことで周辺の空間に拡散します。
宇宙誕生から約30億年後(いまから約110億年前)に、星が大量に誕生し、星の大集団、銀河が沢山生まれたと考えられています。

星々で生まれた重元素が銀河の外まで運ばれることは知られていましたが、この時代の重元素が銀河の中や近くにとどまっていたのか、あるいは銀河間空間をはるか遠方にまで大きく広がったのかについては知られていませんでした。

全宇宙の鉄などの重元素の多くが生成されたこの時期、その重元素がどのように宇宙中に広がったのかを知ることは、すなわち、我々の身の回りの重元素がどこから来たのかを知ることに他なりません。
110億年前の宇宙の重元素の分布を観測することはまだ難しいのですが、現在、我々の身の回りにある銀河の大集団、「銀河団」を観測し、個々の銀河の周辺や、銀河間空間の全体に大きく広がるガスの中の重元素の割合を調べれば、そのばらつき、特に銀河の分布との関係から、この疑問への手がかりが得られるはずです。

 スタンフォード大学カブリ素粒子宇宙論研究所(Kavli Institute for Particle Astrophysics and Cosmology)のノロベルト・ウェルナー(Norbert Werner)研究員、JAXAインターナショナルトップヤングフェローのオーロラ・シミオネスク(Aurora Simionescu)研究員らからなる研究グループは、高い感度と分光性能を誇るX線天文衛星「すざく」を用いてペルセウス座銀河団の広い範囲にわたって鉄の割合を調べ、そのばらつきが小さいことを発見しました。

実際、得られたデータは、そのようなばらつきが全くないと考えて説明でき、銀河の分布と相関していません。
1000万光年にも及ぶ広い範囲について鉄の割合がほぼ一様であることから、鉄のほとんどは、銀河団が形成された時代よりも前に、宇宙に大きく広がりよく混ざっていたと考えられます。

銀河団の誕生は宇宙誕生から約40億年後(いまから約100億年前)だと考えられていますので、いまから100億年以上前に、鉄などの重元素が星々から大量にまき散らされ、宇宙中に拡散した時代があったこと、現在の宇宙に広がるほとんどの重元素はその時代にまき散らされたものであることが分かったのです。

 数多の星が生まれ、巨大ブラックホールが急成長したこの時代、星々から生み出された重元素は、
銀河からの強い風に乗って宇宙中に拡散していたのです(図1)。

 今回の結果は「すざく」衛星を用いた「キープロジェクト」と呼ばれる、
特別な大規模観測プログラムから得られました。
我々の近傍にあるペルセウス座銀河団を、2週間にわたってかつてない精度で観測したことで、鉄の分布を精度よく知ることが初めて可能となったのです(図2)。
今後「すざく」や、より高感度の次期X線天文衛星ASTRO-Hなどを用いて、他の銀河団でも同様な現象がみられるのか、さらには、複数の銀河団を含む大規模構造全体ではどうなのかなどを調査することで、重元素の生成とその拡散の歴史に関する理解がさらに進むものと期待されます。

 なお、この成果は英科学誌「ネイチャー」の2013年10月31日号に掲載されました。

JAXA
http://www.jaxa.jp/press/2013/10/20131031_suzaku_j.html
図1:100-120億年前の宇宙の想像図。星が大量に生まれ、超新星爆発を起こして死んで行き、我々の周囲にある多くの重元素を作り出しました。
同時期には、巨大ブラックホールもまた急成長しており、そこから強いジェットや風が吹いたと考えられます。
超新星爆発とブラックホールのエネルギーは強力な風を生み、この風に乗って大量の重元素が宇宙中にばらまかれたのです。(画像提供:池下章裕)
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http://www.jaxa.jp/press/2013/10/img/20131031_suzaku_01.jpg
図2:ペルセウス座銀河団の観測結果。
「すざく」を用いて84回もの観測を行い、銀河団の東西南北の8方向について1000万光年にわたって鉄の分布を調べました。
図で白/赤がX線で明るい所、緑/青が暗い所です。
(From Urban et al. submitted to Monthly Notices of the Royal Astronomy Society)
7

http://www.jaxa.jp/press/2013/10/img/20131031_suzaku_02.jpg
NATURE
http://www.nature.com/nature/journal/v502/n7473/full/nature12646.html



2: ◆SWAKITI9Dbwp @すわきちφφ ★ 2013/10/31(木) 13:15:17.97 ID:???

(つづき)

 主著者のスタンフォード大学のノロベルト・ウェルナー研究員のコメント:
「鉄の分布が驚くほど一様であることをはっきり示せたことで、はるかな昔に重元素を大規模にかき混ぜる時代があることが確認できました。」(図3)

 観測プロジェクト提案者の一人で共著者のJAXAインターナショナルトップヤングフェローシップの、オーロラ・シミオネスクのコメント:
「我々の起源はとても古かったわけです。
皆さんの血液にも含まれる鉄の中には、遥かな昔100億年も前に、100万光年の彼方で作られ、宇宙を旅して来たものも含まれていることになります。」

 観測プロジェクトのリーダー、スタンフォード大のスティーブ・アレン准教授のコメント:
「「すざく」衛星の結果は、銀河団という宇宙最大の天体の成長の過程を知る貴重な手がかりを示してくれます。
こうした観測は「すざく」や次世代のASTRO-H衛星などのX線衛星でしかなし得ません。」

 データ解析に参加したスタンフォード大の大学院生、オンドレイ・ウルバンさんのコメント:
「沢山の重元素が銀河から吐き出され上に、広大な銀河間空間でほとんど均一に混ざりあうほどに強い風が吹いたということは、この時代の星生成とブラックホール成長によるエネルギー解放がいかに莫大であったかを示しています。」

 JAXAインターナショナルトップヤングフェローシッププログラムは、JAXAが2009年度より設けた研究員制度で、世界からJAXA 宇宙科学研究所で進めている宇宙科学の研究分野において卓越した能力と
高い意欲を持つ若手研究者を宇宙科学研究所に招聘し、宇宙科学研究所を研究拠点として世界レベルの研究成果を創出することを目的としたプログラムです。

 「すざく」衛星は、2005年に日本が打ち上げたX線天文衛星であり、その開発にはNASAも協力しています。
暗い放射を検出する感度にすぐれ、世界中に開かれた国際X線天文台として運用されています。
本成果もその公募観測の中から生まれました。「すざく」は2013年現在も精力的に宇宙観測を続けています。

図3:100-120億年前に、超新星爆発や急成長するブラックホールが生み出した強い風は、コーヒーカップのスプーンのように、銀河から溶け出した鉄を、宇宙中にかき混ぜたと考えられます。
(画像提供:池下章裕/JAXA)
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http://www.jaxa.jp/press/2013/10/img/20131031_suzaku_03.jpg

(おわり)


4: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 13:36:50.74 ID:97ADZ2J+

良い記事だ
漠然と重金属は徐々に増えていったものだと思ってたよ


5: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 13:48:51.19 ID:eFlmhjrx

漫画イズミコみたいな画像だな


6: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 14:04:27.89 ID:1jUEkaKI

重粒子線・鉄・惑星間ウイルス


7: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 14:09:53.37 ID:zda9r1q8

重元素生成が可能だったのは
100億年前の宇宙状態だけなの?
もうこれ以上、重元素はポコッと生まれてこないの?
同じことを人間の手で出来ないのかね
そうすりゃgoldも大量に作ってウハウハ


14: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 15:19:38.38 ID:NKosEfA6

>>7
今現在も作られてる。

宇宙の鉄より重い元素の約半分はs過程っていう恒星内での元素合成で作られてる
(但し最も重くてビスマスまで)。残りの半分は超新星爆発に伴うr過程で作られる。ウ
ランとかトリウムなんかの重い放射性元素は殆どこのr過程で作られてる。


9: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 14:12:34.40 ID:NKl4g4Us

ヒッタイト

>>1
別に「拡散中なのを見つけた」わけでなく、昔からまんべんなくどこにもある、ということのようだな
定常宇宙論


10: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 14:15:56.19 ID:kE+qdQ0r

第一世代の恒星(巨大質量星)で作られたってことかな


11: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 14:31:43.71 ID:/pK9XZpr

あなた方は地上の☆ですよ


12: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 14:51:46.72 ID:jiWNCOur

鉄はなんで核融合しないの?


13: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 14:55:27.48 ID:9kny1jF+

体のカルシウムももともとは超新星からだろ。凄いな。


15: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 15:22:41.69 ID:w+u0o8bH

小質量の原子核は核融合を起こし、大質量の原子核は核分裂を起こす
鉄はその中間にあり核融合も核分裂も起こさない最も安定した核を持つ


32: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 18:42:22.04 ID:MgYNfFw2

>>15
超新星爆発は鉄を融合するのか?


16: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 16:02:06.38 ID:mQ+1dtGq

鉄の起源は


17: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 16:13:36.07 ID:w+u0o8bH

>>16 水素


24: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 16:44:03.19 ID:NKosEfA6

>>16
大質量星ではアルファ反応の最終段階の珪素燃焼反応で中心部でニッケル56
が作られ、それが2回の陽電子崩壊を経て鉄56となる。

s過程やr過程でも鉄は作られるとは思うけど珪素燃焼反応に比べれば恐らく少量。


19: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 16:17:32.35 ID:zda9r1q8

へぇ
錬金術が星の爆発なのか

じゃあそれを人為的にやりゃー
あうgetし放題


23: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 16:43:17.78 ID:VQ52Fr0y

>>19
そんな巨大質量エネルギーを管理運用できるテクノロジーがあったとしても
金以外の物質も大量にできるからものすごく効率悪いぞ?
そんな技術があるならむしろ副産物のエネルギーでウハウハしたほうがマシだぞ


25: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 16:49:19.51 ID:0dDI3kgQ

>>19
金は大量にあるんだけど、流通すると価格が下がり困る人たちがいるから
わざと流通させてないらしい


28: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 17:05:03.74 ID:f2PLWxJj

宇宙の写真は加工品とはいえ綺麗だなー


30: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 17:52:10.80 ID:ngZxDCTa

ビッグバン理論の根拠が聖書だということ


31: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 18:24:39.76 ID:gRxlAKuS

鉄は、比較的小さな太陽の内部でも水素が核融合の結果できるって聞いたけど・・・
金ぐらいになると、とてつもなくでっかい星の超新星爆発の圧力がないとできないとか。


33: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 18:51:30.47 ID:kE+qdQ0r

鉄原子は全元素の中で一番安定って話

恒星の内部では水素原子から核融合反応で重い元素が作られていく。
鉄までは核融合は発熱反応なのでエネルギーが放出される。
しかし鉄原子は安定だからそれ以降は吸熱反応になり核融合はストップする。

鉄がたまってくると恒星の中心核は圧縮されていくんだけど
ある程度まで圧縮されると、こんどは反動で爆発が起きる。
これが超新星爆発。

超新星爆発ってのは途方もないエネルギーが放出されるので
高速で原子がぶつかり合ってありえない核融合反応が一気に起きる。
その時に作られるのが鉄以降の重金属元素。


34: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 19:17:18.75 ID:zda9r1q8

安定だから
★が爆発しても鉄は無事なまま
宇宙ふらふらすんのか


38: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 19:43:40.77 ID:kq1k4toZ

100億年前に作られ宇宙にばらまかれた鉄が、時を経て撮り鉄や乗り鉄へと変成した訳か。


39: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 19:50:31.15 ID:2uHDSo8d

子供の頃プラネタリウムの恒星の展示がなぜか怖かったなあ
宇宙は何か人に訴えかけるものがあるね


37: 名無しのひみつ 2013/10/31(木) 19:41:27.92 ID:/lfmQXGu

すざくって頑張ってるんだな


引用元: 【宇宙】鉄はどこから来たのか? -X線天文衛星「すざく」が初めて明らかにした鉄大拡散時代-