1: 白夜φ ★ 2013/12/06(金) 22:55:00.13 ID:???

ミカンハダニは何故逃げずにイモムシに食われるのか? -ひとつ覚えの防災策が招く悲劇-
2013年12月3日

矢野修一 農学研究科助教、城塚可奈子 同大学院生らの研究グループは、防御網を持たないハダニは防御毛を背負って伏せることで身を守ることを発見しました。

本研究成果は、2013年11月28日付(日本時間)の欧州科学誌「Springer Plus」誌に掲載されました。

背景と概要

サバンナで草食獣と肉食獣が命がけの攻防を繰り広げるように、葉っぱの上では葉を食べる害虫と、それを餌にする天敵との攻防がみられます。
ミカンの葉を吸汁するミカンハダニは、ほとんどいつも葉面に伏せていますが(図1左)、葉が劣化した時や産卵する時には体を持ち上げて歩きます(図1右)。
一方で、同じくミカンの葉を食べるアゲハチョウのイモムシ(体長数十ミリ)は、体長が0.5ミリ以下のハダニを気にかけず葉ごと食べてしまいます。
ところが、ハダニは命を奪うイモムシの襲撃から逃げずに食べられます。
それが滅多に起きない災害だとしても、野生動物が山火事から逃げるように、ハダニがイモムシの襲撃から逃げないのは何故でしょうか。
葉面に伏せるハダニの背には、葉面以外のあらゆる方向に長い毛が突き出し、毛のない胴体下部は葉面に密着して隙がありません(図1左)。

図1:隙がない匍匐時(左)と脇が甘い歩行時(右)のミカンハダニ
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http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2013_1/images/131203_3/02.jpg

ハダニの主要な天敵はイモムシではなく、ハダニとほぼ同じ大きさのカブリダニです。
葉面に伏せたハダニにカブリダニがどの方向から近づいても、ハダニの胴体に触れるよりも先に毛に触れます。
ハダニは相手が生物であれ人工物であれ、毛に触られると伏せた姿勢を崩しません。
ハダニの毛が邪魔になって大半のカブリダニは退散しますが、力ずくでハダニの胴体に近づくカブリダニは、自分がしならせたハダニの毛によって弾き飛ばされます(図2左)。

図2:葉面に伏せるひとつ覚えの防御法は、主要天敵のカブリダニに有効である反面(左)、巨大なイモムシに食われる悲劇を産む(右)。
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http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2013_1/images/131203_3/03.jpg

ハダニの伏せる姿勢と毛の防御力を確かめるため、伏せることが出来ないハダニと毛の無いハダニ(図3)を作り出してカブリダニに襲わせると、正常時よりも死亡率が劇的に高まりました。
したがって、「毛に触られると伏せた姿勢を崩さない」ことがカブリダニに対する防御になることがわかりました。

図3:脱毛処理の前(上段)と後(下段)のミカンハダニ
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http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2013_1/images/131203_3/04.jpg

その一方で、この防御方法は巨大なイモムシには通用しないので、イモムシに触られても逃げないハダニは食べられる羽目になります(図2右)。
このハダニのひとつ覚えの防災策が招く悲劇は、イモムシに葉ごと食われるという、ハダニの生涯に一度あるかどうかの巨大災害への備えよりも、カブリダニによる日常的な脅威への備えが優先された結果だと思われます。


▽記事引用元 京都大学 2013年12月3日公開記事
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2013_1/131203_3.htm

▽関連リンク
SpringerPlus 2013, 2:637 doi:10.1186/2193-1801-2-637
Lying down with protective setae as an alternative antipredator defence in a non-webbing spider mite
http://www.springerplus.com/content/2/1/637



3: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:01:31.53 ID:Su44zTsj

> 図2:葉面に伏せるひとつ覚えの防御法は、主要天敵のカブリダニに有効である反面(左)、巨大なイモムシに食われる悲劇を産む(右)。
5

> http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2013_1/images/131203_3/03.jpg

┌(┌^o^)┐


31: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 00:36:36.03 ID:LpkcLkyf

>>3
ワロタw


5: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:04:47.70 ID:A0MzHETf

脱毛処理w
ダニもこんな目にあって大変だなw


7: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:08:23.24 ID:5bsUEf93

俺はこの研究を評価するよ
ついでに金融工学とからめて数学にしてくれるとありがたい
ミクロとマクロ
エネルギー面からみた効率性
確率分布からの解析
あたりかなぁ


8: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:09:42.47 ID:5bsUEf93

でさ、逆に滅多に起きないけど対策してる生物っていないの?


25: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 00:10:05.29 ID:+vldpykJ

>>8
素数セミ…かなあ。子孫が地下から蘇るタイミングがなかなかかち合わない。


41: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 01:38:45.14 ID:UqhTfRRi

>>8
オーストラリアの毒グモとか?
毒に、なぜ人間を一撃で昇天させるほどの威力を持たせてるのか不明
そんなデカイ動物はいないのにね


9: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:14:05.37 ID:5bsUEf93

相手がどういう敵かを分析できないんじゃないのかな?
それとも視覚でわかるのかな?


10: (,,゚д゚)さん 頭スカスカ 2013/12/06(金) 23:14:44.56 ID:S/oQSb8Z

メッタに起きない津波にゾウさんたちは山に逃げて行った
そうな。 知り合いの人は背中に載せてくれたらしいね


25: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 00:10:05.29 ID:+vldpykJ

>>10
アリが大群で巣穴から逃げ出して山に向かったげな@スマトラ
アリと津波の言い伝えをおじいさんから聞いてた若者は、みんなを山に逃がせたらしいよ


11: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:14:46.12 ID:ROulbS9Q

で、何が言いたいんだ?
ミカンハダニはこの方法で繁栄を続けてるんだろ?
種の保存のためならこれでいいじゃないか
実際アゲハの幼虫から逃れる方法身につけたりしたら却って衰退の道辿るんじゃね?


16: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:28:17.63 ID:JBSz++tg

>>11
まぁ、んな能力あれば、人間様が敵になっちまうしな。


13: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:24:52.80 ID:KWLG9o2p

イモムシに食べられるよりも、早く数を増やすから問題ないダニ


14: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:28:00.88 ID:diLddv6y

ダニにできることのキャパシティから一生に一度あるかないかの供えをすることはそもそもできないのかな
でなきゃ芋虫から逃げるダニが自然淘汰で優勢になってそっちが残ってそうだし


17: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:31:26.13 ID:Ezg2DLWG

俺は止まってるハエを指で弾いてハントするのが楽しみなんだが
ある程度の個体は指が間合いに入っても逃げない
少しの個体は最初のうちは逃げるが、また近くに戻ってきて
最終的には弾かれる
極々一部は最初から逃げ、近くには戻ってこない

小さな生き物ってのは捕食されるコトが
DNAに組み込まれているのではないかと思えるよ

でなきゃいくら狩りが上手くてもほぼ二次元(二.五次元?)のハエトリクモが
三次元のハエを捕まえて生きていくのって無理っぽくない??


43: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 01:57:40.08 ID:Wph7ud5U

>>17
卵や子供をいっぱい作るってのは大半が生殖せずに死ぬってのが前提だわな


18: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:35:58.93 ID:PY4nGqbL

つまり何が言いたいのかよく分からない(´・ω・`)
触れるものを質量に関わりなく悉く弾き飛ばさないから駄目?


30: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 00:26:28.28 ID:+vldpykJ

>>18
いやいや。アゲハの子よりもハダニくんの逃げ足が勝るなら、そこは歩いて逃げりゃいいじゃん、
なにも災害に巻き込まれるやり方(ジッと踏ん張る)にこだわらなくても、って話。
そもそもアゲハの子は草食目的であり、ハダニには目もくれないんだから、
口から遠ざかるだけで大丈夫だろうに


19: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:39:00.99 ID:KI1HZ7ot

芋虫がデカ過ぎて逃げるに逃げらんないだろ


30: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 00:26:28.28 ID:+vldpykJ

>>19
葉から落下したらどうか? 下方の葉に着葉できるんじゃないか?


20: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:46:48.07 ID:BSjrp9Mk

何をしても無駄で防ぎようのない
強大な災害はあるってことだよな

黙って死ぬしかない


26: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 00:15:57.31 ID:v4T06lpG

>>20

ミカンハダニかれすればイモムシは想定外のバケモノだが
イモムシも人間に駆逐されたり鳥に食われたりするわけだからな
ミカンハダニの生き方が自然の摂理にあってるような気がするわ


42: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 01:46:04.36 ID:Pwb42WTk

>>26
おそらく確率論の問題だろう

・アゲハチョウの幼虫を感知する器官に掛かるコスト
・アゲハチョウの幼虫から逃げる器官に掛かるコスト
・アゲハチョウの幼虫に食べられる確率

これらから

  アゲハチョウの幼虫対策の期待値
     <  何もしない

になれば、合理的選択をしたことになるだろう。

また、自然界には完全な合理性もなければ、
完全な弱肉強食もない。食べる気のないアゲハチョウに対しては
なすすべがなくても、カブリダニには食われない。

アゲハチョウは元々ハダニを捕食する習性はないので、
確率が非常に低い。一方、カブリダニは捕食する習性が
あるので、対策が無ければ食べられる確率が非常に高い。


30: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 00:26:28.28 ID:+vldpykJ

>>20
地球規模の災厄でない限り、全滅の可能性を減らす為に
生息域の分散に成功していたら、充分ではないだろうか?
たとえば人類はいたるところにいる。太陽光が当たる側が一瞬で全滅しても…まあ無理だよな


27: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 00:18:12.82 ID:NVIl2LI+

敵が芋虫だと判断出来たとして逃げるための足が必要なわけだが
芋虫より早く歩けんのか


29: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 00:20:42.27 ID:v4T06lpG

>>27

イモムシは地べたにはいつくばってるからミカンハダニの方が早いんじゃね


28: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 00:20:22.36 ID:O2TzI8Qr

人間に対する防災策を編み出した生き物はいるのかね


34: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 01:13:11.02 ID:uaaYORq0

毛を刺すのではなくバネ代わりにはじき飛ばすのか
面白い防衛法を獲得してるもんだな
そういうスタイルだからじっとして食われてしまうとw
より生命の危険の高いものを優先しているのだから
種の戦略としてはありなんだろな


38: 名無しのひみつ 2013/12/07(土) 01:22:27.48 ID:v4T06lpG

>>34

敵を見て対策とるには頭脳が必要だしな
猫なみの頭脳が必要じゃないかな 相当かしこくないと無理だね


24: 名無しのひみつ 2013/12/06(金) 23:59:47.35 ID:uAor1BbZ

武道の達人が隕石に負けるってことでいいのか


引用元: 【生物】ミカンハダニは何故逃げずにイモムシに食われるのか?ひとつ覚えの防災策が招く悲劇/京都大