1: 一般人φ ★ 2013/11/08(金) 23:36:57.44 ID:???

 互いに利益を得ながら進化してきたアカシアとアリだが、その相利共生の関係(共進化)には、一方を依存状態に追い込む巧妙な戦略が潜んでいたことがわかった。

 中央アメリカでは、アリがアカシアのボディガードの役割を担っている。はびこる雑草を防ぎ樹液を狙う動物から守るアリは、代わりに住処とエサを得る。自然界の代表的な共生関係の1つだ。

 しかし、メキシコのシンベスタブ・ウニダード・イラプアト(Cinvestav Unidad Irapuato)研究所のマーティン・ヘイル(Martin Heil)氏は、アカシアの樹液が含む酵素によって、アリがほかの糖源を摂取できないように仕向けられている状況に気付いた。

 住処と食事を得るアリは、死ぬまで労働を強制されるのである。「受け身で移動できない植物であるアカシアが、活動的なアリを巧みに操っている」とヘイル氏は驚きを語る。

◆樹液中毒

 ヘイル氏は、乳糖(ラクトース)を化学的に分解した乳製品を販売して、消費者を囲い込もうとする乳製品販売会社に例える。牛乳を消化できなくなった消費者が依存する様子が、アカシアそっくりだいうわけだ。

 その手口は巧妙だ。アリが摂食する樹液などのエサには、ショ糖などの甘い糖分が多く含まれている。
小さな糖に分解して消化するには、インベルターゼという酵素が欠かせない。

 へイル氏は2005年、アカシアアリ(学名:Pseudomyrmex ferrugineus)のインベルターゼが不活性化して、通常のショ糖を消化できくなっている状態を突き止めた。

 一方、アカシアは、それを補うかのようにインベルターゼを樹液中に分泌し、消化しやすい食餌を提供している。
結果的にアカシアアリは、アカシアの樹液に依存するように強いられる。

 しかし、この依存関係には腑に落ちない点がある。アカシアの樹液に固執するアカシアアリは、なぜ重要な酵素を失ったのか?

 研究を続けたへイル氏は3年後に、幼虫時代には正常だったインベルターゼが、成虫になる頃には不活性化するとの結論に達した。

(本文>>2以降に続く)

▽画像 アリは、アカシアの樹液に含まれる酵素によって糖分依存状態に陥る。
Photograph by Alexander L.Wild
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http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_images/acacia-tree-enslaves-ants_73197_600x450.jpg

▽記事引用元 ナショナルジオグラフィックニュース(November 7, 2013)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20131107003

▽Ecology Letters
「Partner manipulation stabilises a horizontally transmitted mutualism」
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ele.12215/abstract



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