1: 白夜φ ★ 2013/07/24(水) 23:13:42.37 ID:???

筋強直性ジストロフィーの症状が改善
―アンチセンス法でマウスを治療―
平成25年7月22日
東京大学大学院総合文化研究科

1.発表者: 
石浦 章一(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 教授)
古戎 道典(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 大学院生、こえびす みちのり)

2.発表のポイント
◆筋強直性ジストロフィー1型の筋強直症状を改善するアンチセンス核酸を筋肉細胞に導入する新しいデリバリー法を開発
◆本デリバリー法は、バブルリポソームと超音波を組み合わせたもので、筋強直症状を示すマウスにおいてその有効性を実証
◆本デリバリー法は、筋強直性ジストロフィー1型における筋強直症状を改善するアンチセンス核酸医薬の開発へと繋がる可能性があり、
効果的なデリバリー法がなかった筋肉の難病治療に明るい見通しをもたらす。

3.発表概要:
筋強直性ジストロフィー1型は、10万人に5人程度に見られる日本で最多の成人筋疾患ではあるが、現在までに本症を抜本的に治療する薬はない。
本症の特徴は、その疾患の名前にも由来している筋強直で、収縮した筋肉が弛緩するときに時間がかかってしまう症状である。
例えば、筋強直によって手をグッと握った後にパッと広げるのに指が曲がったままでなかなか手が伸びないようなことがある。
これは、ドアノブやつり革から手を離すのに時間がかかってしまうなど日常生活の困難さを招く。

現在までに、筋強直性ジストロフィー1型における筋強直は、塩化物イオンチャネル遺伝子(注1)CLCN1のスプライシング(注2)の異常により生じること、
スプライシング異常の改善はエキソン・スキップ(注3)という方法が最良であることがわかっていた。
しかし、エキソン・スキップには、特定の核酸配列を筋細胞に届ける必要があり、効果的なデリバリー法が見つかっていなかった。

今回、東京大学大学院総合文化研究科の古戎道典(博士課程3年)と石浦章一教授らは、CLCN1のスプライシングを正常化する効率の良いアンチセンス核酸(注4)を同定し、それをバブルリポソームと超音波を用いて筋細胞に導入する新しい治療法を確立した。
この方法をマウスに用いると、CLCN1のスプライシングが正常化し、マウスの筋強直症状が改善した。
今後は、開発したデリバリー法のヒト細胞での効果を確認することで、筋強直性ジストロフィー1型の筋強直症状を緩和する薬剤の開発へと繋がることが期待される。

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-*-*-*- 引用ここまで 全文は記事引用元をご覧ください -*-*-*-

▽記事引用元 東京大学 平成25年7月22日配信記事
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_250722_02_j.html

▽関連リンク
Scientific Reports 3, Article number: 2242 doi:10.1038/srep02242
Received 18 March 2013 Accepted 21 June 2013 Published 22 July 2013
Ultrasound-enhanced delivery of Morpholino with Bubble liposomes ameliorates the myotonia of myotonic dystrophy model mice
http://www.nature.com/srep/2013/130722/srep02242/full/srep02242.html

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