1: 2016/02/28(日) 10:41:49.01 ID:CAP_USER*.net
ビタミンCの欠乏で起こる壊血病は「昔の病気」というイメージですが、若い人にその早期兆候が多く見られるそうです。ビタミンCが不足すると、人間の体はどうなるのでしょうか。東京都健康長寿医療センター研究所老化制御研究チーム分子老化制御研究部長、石神昭人さんに聞きました。【医療ライター・阿部厚香】
◇マウスで確認されたビタミンC不足の怖い影響
私たちは呼吸をして生きています。吸った酸素を利用して細胞でエネルギーを作り出すとき、その一部から体に損傷を与える「活性酸素」が発生します。老化は、その活性酸素が原因と思われていますが、実は科学的な根拠はありません。老化とビタミンCの関係について、私たちはマウスで実験しています。体内でビタミンCを作れないマウスを開発し、欠乏症にならない量を与えて普通のマウスと寿命を比較しました。
その結果、ビタミンCを作れないマウスは6カ月で半数が死にました。普通のマウスの寿命の4分の1です。これを人間に当てはめると、1日2.5mgしかビタミンCを摂取しない場合、10人中1人が3年後に亡くなり、13年後には半数が死亡することに相当します。ビタミンCを少量しか取らないと寿命が短くなります。
◇人間の体に起こることは?
ビタミンCは筋力の低下にも関わっています。高齢者を対象にした調査から、血液中のビタミンCの濃度が高い人は、握力が強い、片足立ちの時間が長い、歩行速度も速いということが明らかになっています。
骨の健康にも影響します。マウスの実験では、ビタミンCがないと背骨が曲がり、歩くだけで折れるほど骨がもろくなります。痩せるために食事を制限している若い女性は、老年期の病気である骨粗しょう症が40~50歳の中年期で発症する可能性があるので、気をつけてほしいと思います。
高齢者に多いCOPD(慢性閉塞<へいそく>性肺疾患)は、ビタミンCとの関連が顕著な病気です。私たちは研究によって▽ビタミンCが不足した状態でたばこを吸うと肺が破壊されてCOPDになりやすい▽実際の患者さんは血液中のビタミンCの濃度が低い▽喫煙前にビタミンCを取ると肺の破壊が予防できる--ことを明らかにしています。予防には禁煙が最も大事ですが、やめられない人は喫煙前にビタミンCを取った方がよいでしょう。
◇健康のためには1日1000mgを目安に
壊血病の早期兆候が、現代の20歳前後の若い人に多く見られます。ちょっとぶつけただけで内出血しやすいのが、その典型的な症状です。血管にはコラーゲンがあるのですが、ビタミンCが足りないとコラーゲンが丈夫に形成されず、血管がもろくなることで内出血が起こるのです。いまの若者の壊血病の早期兆候は、やせるために食事を制限していることが原因でしょう。
ヒトは体内でビタミンCを作ることができないので、食べ物から摂取する必要があります。健康に生きるためには、3大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)とビタミン、ミネラルが必要で、これらの栄養素をすべて取るために毎日の食事が最も大切です。日本の若い人はやせた人が多い。もっと食べた方が元気に生きられると思います。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2015」では、15歳以上のビタミンCの推奨量は1日100mgです。しかし、この量では足りないのではと思います。病気予防まで考慮した場合、私が推奨するビタミンCの量は、1日1000mg程度を目安にした方がいいと考えています。ビタミンCの不足は血管、筋肉、骨、ホルモンの合成など全身に波及し、寿命の長さまで影響することを知ってほしいと思います。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160228-00000012-mai-soci
◇マウスで確認されたビタミンC不足の怖い影響
私たちは呼吸をして生きています。吸った酸素を利用して細胞でエネルギーを作り出すとき、その一部から体に損傷を与える「活性酸素」が発生します。老化は、その活性酸素が原因と思われていますが、実は科学的な根拠はありません。老化とビタミンCの関係について、私たちはマウスで実験しています。体内でビタミンCを作れないマウスを開発し、欠乏症にならない量を与えて普通のマウスと寿命を比較しました。
その結果、ビタミンCを作れないマウスは6カ月で半数が死にました。普通のマウスの寿命の4分の1です。これを人間に当てはめると、1日2.5mgしかビタミンCを摂取しない場合、10人中1人が3年後に亡くなり、13年後には半数が死亡することに相当します。ビタミンCを少量しか取らないと寿命が短くなります。
◇人間の体に起こることは?
ビタミンCは筋力の低下にも関わっています。高齢者を対象にした調査から、血液中のビタミンCの濃度が高い人は、握力が強い、片足立ちの時間が長い、歩行速度も速いということが明らかになっています。
骨の健康にも影響します。マウスの実験では、ビタミンCがないと背骨が曲がり、歩くだけで折れるほど骨がもろくなります。痩せるために食事を制限している若い女性は、老年期の病気である骨粗しょう症が40~50歳の中年期で発症する可能性があるので、気をつけてほしいと思います。
高齢者に多いCOPD(慢性閉塞<へいそく>性肺疾患)は、ビタミンCとの関連が顕著な病気です。私たちは研究によって▽ビタミンCが不足した状態でたばこを吸うと肺が破壊されてCOPDになりやすい▽実際の患者さんは血液中のビタミンCの濃度が低い▽喫煙前にビタミンCを取ると肺の破壊が予防できる--ことを明らかにしています。予防には禁煙が最も大事ですが、やめられない人は喫煙前にビタミンCを取った方がよいでしょう。
◇健康のためには1日1000mgを目安に
壊血病の早期兆候が、現代の20歳前後の若い人に多く見られます。ちょっとぶつけただけで内出血しやすいのが、その典型的な症状です。血管にはコラーゲンがあるのですが、ビタミンCが足りないとコラーゲンが丈夫に形成されず、血管がもろくなることで内出血が起こるのです。いまの若者の壊血病の早期兆候は、やせるために食事を制限していることが原因でしょう。
ヒトは体内でビタミンCを作ることができないので、食べ物から摂取する必要があります。健康に生きるためには、3大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)とビタミン、ミネラルが必要で、これらの栄養素をすべて取るために毎日の食事が最も大切です。日本の若い人はやせた人が多い。もっと食べた方が元気に生きられると思います。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2015」では、15歳以上のビタミンCの推奨量は1日100mgです。しかし、この量では足りないのではと思います。病気予防まで考慮した場合、私が推奨するビタミンCの量は、1日1000mg程度を目安にした方がいいと考えています。ビタミンCの不足は血管、筋肉、骨、ホルモンの合成など全身に波及し、寿命の長さまで影響することを知ってほしいと思います。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160228-00000012-mai-soci
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