1: エタ沈φ ★ 2013/08/13(火) 15:55:04.46 ID:???

熊本大学は8月12日、さまざまながん細胞/組織で高発現が認められるエピジェネティック制御因子「MCAF1(MBD1-containing chromatin associated factor 1)」が、細胞周期遺伝子やヒストンの発現を制御することで細胞の増殖と老化に関与することを見出したと発表した。

同成果は同大細胞医学分野の中尾光善 教授、笹井信広氏らによるもの。詳細は「PLoS ONE」に掲載された。

具体的には、ヒト正常細胞株「IMR90」において、MCAF1をsiRNAによりノックダウンしたところ、細胞の増殖が止まり、老化細胞に特徴的なヘテロクロマチン構造「Senescence‐associated heterochromatin foci(SAHF)」の形成やSA-β-Gal活性の増加といった老化の表現型が示されたという。

また、MCAF1ノックダウン細胞では、細胞周期関連遺伝子やヒストン遺伝子の発現が著しく減少することも確認されたことから、MCAF1はこれら遺伝子の発現を活性化することで細胞の増殖を維持しているとの結論に至ったという。

さらに、IMR90細胞において核内構造体(PMLボディ)に局在するMCAF1の調査として、老化を誘導したところ、老化に伴ってMCAF1のPMLボディへの局在が顕著に示されたほか、老化細胞でSUMO(Small Ubiquitin-related(like)Modifier)タンパク質がPMLボディに蓄積すること、MCAF1がSUMO結合モチーフ(SIM)を持っていることなどが示されたことから、SUMO化がMCAF1の局在や活性の制御に関係しているという考えに至ったとのことで、これらの結果から、MCAF1が細胞増殖と老化の経路において重要な役割を担っていることが示唆されたと研究グループでは説明している。

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マイナビニュース 2013/08/13
http://news.mynavi.jp/news/2013/08/13/086/index.html

熊本大学発生医学研究所 New Press
http://www.imeg.kumamoto-u.ac.jp/newpress/np62.html

PLOS ONE
The Transcriptional Cofactor MCAF1/ATF7IP Is Involved in Histone Gene Expression and Cellular Senescence
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0068478



【分子生物学】エピジェネティック制御因子が細胞の増殖と老化に関与することを発見/熊本大の続きを読む