1: 2016/01/27(水) 21:30:33.16 ID:CAP_USER.net
共同発表:高オイル産生クロレラの全ゲノム解読に成功
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20160126-3/index.html


ポイント
デンプンやオイル産生能に優れたクロレラの一種Parachlorella kessleriの全ゲノム解読注1)に成功しました。
さらに、トランスクリプトーム解析注2)と代謝マップ注3)の構築を行い、デンプンやオイル産生に関与する遺伝子を明らかにしました。
電子顕微鏡を用いて1個の細胞の内部微細構造を3D画像化する技術(「電顕3D注4)」と略称する)によって、クロレラのデンプンとオイル産生過程における細胞小器官(オルガネラ)注5)と蓄積物質の動態を明らかにしました。
クロレラのオイル産生機構の解明に大きく前進しました。
得られたクロレラの全ゲノム情報は、藻類のゲノムや有性生殖の進化に関する基礎研究のみならず、有用物質注6)やバイオ燃料生産への応用に向けた育種や増産技術といった研究を加速することが期待されます。


クロレラはトレボウクシア藻綱注7)に分類される淡水産の単細胞の緑藻です。タンパク質を豊富に含んでいて増殖も早いことから、「未来の食糧資源」として、両世界大戦後の食糧難の時代には各国で研究され実際に食されてもいます。
最近ではバイオ燃料生産藻類の候補の1つとして注目され、デンプンやオイルの産生をコントロールできるようになってきています(図1)。

東京大学 大学院新領域創成科学研究科の河野 重行 教授と大田 修平 特任助教らの研究グループは、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)の支援を受け、チェコ科学アカデミー・微生物学研究所注8)のザッハレーダー博士らのグループと協力して、クロレラの一種パラクロレラ・ケスレリ(Parachlorella kessleri)の全ゲノム解読に成功したほか、トランスクリプトーム解析を行い、代謝マップを構築することで、クロレラがデンプンやオイルを産生するときの各酵素の発現量を明らかにしました。
また、電顕3Dによって、クロレラのデンプンとオイル産生過程におけるオルガネラと蓄積物質の動態を初めて明らかにしました。

本研究で明らかにされた全ゲノム情報は、藻類のゲノムや有性生殖の進化に関する基礎研究のみならず、バイオ燃料生産に関する育種や増産技術といった応用研究、カロテノイドや長鎖不飽和脂肪酸といった有用物質を産生させる研究などを加速することが期待されます。
この成果は2016年1月25日付でオープンアクセス誌「バイオテクノロジー・フォー・バイオフューエルズ」オンライン版に掲載されます。

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引用元: 【遺伝学/観察技術】高オイル産生クロレラの全ゲノム解読に成功 オイル産生機構の解明と応用研究の加速に期待

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