1: ケンシロウとユリア百式φ ★ 2013/08/03(土) 22:27:49.91 ID:???
理化学研究所(理研、野依良治理事長)、ユーリッヒ研究所(アヒム・バッケム所長)、沖縄科学技術大学院大学(OIST、ジョナサン・ドーファン学長)は、2013年7月にスーパーコンピュータ「京(けい)」の全計算ノード82,944個(約70万個のCPUコア)を使用した、17億3,000万個の神経細胞が10兆4,000億個のシナプスで結合された神経回路のシミュレーションに成功し、ヒト脳の神経回路の全容解明に向けた第一歩を踏みだしました。
これは、理研が代表機関となっている「HPCI戦略プログラム 戦略分野1:予測する生命科学・医療および創薬基盤」を中心とした合同チームとドイツ・ユーリッヒ研究所の神経科学・医学研究所(マーカス・ディースマン所長)と、理研脳科学総合研究センター(BSI、利根川進センター長)、OISTとの共同研究グループの成果です。
「京」による今回のシミュレーションは、脳の神経回路のシミュレーションとしては世界最大で、従来の記録を神経細胞数で 6%、シナプス数で16%上回りました。この成功は、ヒトの脳の学習機能などを精密かつ自在に表現するシミュレーションの開発につながるものです。
また、色々なモデル化ができ、パソコンからスパコンまで利用可能な汎用な脳神経回路シミュレータ「NEST」を用いて行ったことにも大きな意味があります(図1)。NESTはオープンソースソフトとして公開され、世界中の神経科学者が使用することが可能なため、この分野の国際標準になることが期待できます。
図1:JUQUEEN によるNESTと「京」によるNESTのシミュレーション結果の比較
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/topics/2013/20130802_1/fig1.gif
ユーリッヒ研究所が保有するスパコン「JUGENE」(前システム)、「JUQUEEN」(現システム)と理研が保有するスパコン「京」それぞれによるNESTのシミュレーション結果の比較。
青がJUGENE、水色がJUQUEEN、赤が「京」による計算を示す。
「京」の方がコアあたりのメモリー量が多いため、大規模なシミュレーションが可能となった。
また、今回のシミュレーションは、これまで開発されたシミュレーション技術と「京」の生物学応用の限界を確認する意味もありました。結果として、生物学的には1秒間に相当することを「京」では計算に40分かかかりました。この1秒間に各神経細胞は平均して4.4回発火しており、これはモデル化した大脳皮質の神経細胞の実際の発火頻度とほぼ一致しています。
今回シミュレーションに成功した神経回路は、脳科学における実験動物として注目されているマーモセットなどの、小型霊長類のサルの全脳の規模に達しています。共同研究グループが長期的にモデル化を目指しているヒト脳の神経回路は巨大であり、今回の回路はその1%程度の規模に過ぎませんが、動物を用いた実験的基礎研究と、このようなシミュレーションの積み重ねを通して、最終的には人間の脳の仕組みを解明していくことが期待できます。
また、今回の成功で、ヒトの脳全体のシミュレーションに必要なメモリー量と計算速度の比率が分かり、今後のスパコンの設計に役立つ指針が得られました。
「京」は、演算処理速度の面では2012年以降スパコンランキングのランクを落としていますが、メモリー量という点では「京」は現在でも最高水準で(表1)、脳の神経回路のシミュレーションなどに適しており、今後も「京」の活用の期待が高まります。
※表1はソース元でご確認下さい。
ソース:理化学研究所(2013年8月2日)
http://www.riken.jp/pr/topics/2013/20130802_2/
※ソース元にNESTやISLMなどの補足説明がございます。
これは、理研が代表機関となっている「HPCI戦略プログラム 戦略分野1:予測する生命科学・医療および創薬基盤」を中心とした合同チームとドイツ・ユーリッヒ研究所の神経科学・医学研究所(マーカス・ディースマン所長)と、理研脳科学総合研究センター(BSI、利根川進センター長)、OISTとの共同研究グループの成果です。
「京」による今回のシミュレーションは、脳の神経回路のシミュレーションとしては世界最大で、従来の記録を神経細胞数で 6%、シナプス数で16%上回りました。この成功は、ヒトの脳の学習機能などを精密かつ自在に表現するシミュレーションの開発につながるものです。
また、色々なモデル化ができ、パソコンからスパコンまで利用可能な汎用な脳神経回路シミュレータ「NEST」を用いて行ったことにも大きな意味があります(図1)。NESTはオープンソースソフトとして公開され、世界中の神経科学者が使用することが可能なため、この分野の国際標準になることが期待できます。
図1:JUQUEEN によるNESTと「京」によるNESTのシミュレーション結果の比較
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/topics/2013/20130802_1/fig1.gif
ユーリッヒ研究所が保有するスパコン「JUGENE」(前システム)、「JUQUEEN」(現システム)と理研が保有するスパコン「京」それぞれによるNESTのシミュレーション結果の比較。
青がJUGENE、水色がJUQUEEN、赤が「京」による計算を示す。
「京」の方がコアあたりのメモリー量が多いため、大規模なシミュレーションが可能となった。
また、今回のシミュレーションは、これまで開発されたシミュレーション技術と「京」の生物学応用の限界を確認する意味もありました。結果として、生物学的には1秒間に相当することを「京」では計算に40分かかかりました。この1秒間に各神経細胞は平均して4.4回発火しており、これはモデル化した大脳皮質の神経細胞の実際の発火頻度とほぼ一致しています。
今回シミュレーションに成功した神経回路は、脳科学における実験動物として注目されているマーモセットなどの、小型霊長類のサルの全脳の規模に達しています。共同研究グループが長期的にモデル化を目指しているヒト脳の神経回路は巨大であり、今回の回路はその1%程度の規模に過ぎませんが、動物を用いた実験的基礎研究と、このようなシミュレーションの積み重ねを通して、最終的には人間の脳の仕組みを解明していくことが期待できます。
また、今回の成功で、ヒトの脳全体のシミュレーションに必要なメモリー量と計算速度の比率が分かり、今後のスパコンの設計に役立つ指針が得られました。
「京」は、演算処理速度の面では2012年以降スパコンランキングのランクを落としていますが、メモリー量という点では「京」は現在でも最高水準で(表1)、脳の神経回路のシミュレーションなどに適しており、今後も「京」の活用の期待が高まります。
※表1はソース元でご確認下さい。
ソース:理化学研究所(2013年8月2日)
http://www.riken.jp/pr/topics/2013/20130802_2/
※ソース元にNESTやISLMなどの補足説明がございます。
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