1: 依頼36-155@sin+sinφ ★ 2013/08/03(土) 20:15:36.34 ID:???

まるで「ハンマー投げ」のように、ロケットを放り投げて宇宙まで到達させよう、という斬新な技術開発プロジェクトが登場した。
米国の技術ヴェンチャー企業、ハイパー・ヴィー・テクノロジーズ社が提唱する「スリンガトロン」だ。
スリンガトロンの実証試験を行うため、Kickstarterでのクラウドファンディングも始まっている。

19世紀の末、コンスタンチン・ツィオルコフスキーが宇宙まで到達できるロケットの原理を発明して以来、ロケットの性能やサイズは格段に進歩したが、基本となる原理は100年以上まったく変わっていない。
理論上、ロケットが地球の周回軌道に乗るためには、秒速およそ8km以上の速度が必要になる。
ロケットはこの速度まで加速するため、膨大な量の燃料(液体水素・酸素や種々の固体推進薬)を搭載している。
実際、現存するロケットは、その重量のほとんどが燃料で占められ、最終的に宇宙に送り込めるペイロードの重量は、打ち上げ時のロケット重量の数%にすぎない。ロケットは、まるで「膨大な燃料を打ち上げている」ようなものだ。

この問題を解決し、より多くのペイロードを宇宙へ送り込むための、ひとつの方法(そして、最も素朴な方法)は、ロケットに燃料を搭載するのではなく、何らかの方法で外部から力を加えて、ロケットを加速することだ。
すなわち、ロケットを宇宙空間めがけて「放り投げて」やればよい。例えば、陸上競技のハンマー投げのように……。

この古くて新しいアイデアを本気で実現しようというのが、ハイパー・ヴィー・テクノロジーズ社が提唱する「スリンガトロン」だ。
スリンガトロンの原理は、まさにハンマー投げそのもの。
ハンマー投げでは、鎖をつけた重りを振り回して加速するが、スリンガトロンでは鎖の代わりに巨大な渦巻状のレールを使う。
このレールの中心に物体を置き、レール全体をある周期で振動させると、物体は渦巻状のレール上を外側へ移動しながら、徐々に加速される。
これは、ハンマー投げで、重りを一定の角速度で回しながら鎖の長さを徐々に長くすると、重りが加速されるのと同じ原理だ。


ソース:ロケットを「ハンマー投げ」のように宇宙まで放り投げる装置:スリンガトロン /WIRED
http://wired.jp/2013/08/03/slingatron/

イメージ:
スリンガトロンの構想図。直径200?300mの、巨大な蚊取り線香のような渦巻状のレールを振動させ、レール上の物体を加速する。
41e4e1fa.jpg

http://wired.jp/wp-content/uploads/2013/08/c392a9f8d49abd40075c2f76ceb4576a_large.jpg
ハイパー社は小型のスリンガトロンを試作し、200gの物体を秒速100mまで加速することに成功している。 
957608fc.jpg

http://wired.jp/wp-content/uploads/2013/08/da855cd89a70e75025f12644b9daa149_large.jpg

動画:ハイパー社作成のスリンガトロンの作動原理のアニメーション(8秒)
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=HHnQnb9mmco




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