1: 36-202@一般人φ ★ 2013/08/17(土) 16:34:15.19 ID:???

 「世界最高気温は1921年7月8日、イラクのバスラで観測された58.8度」。長らく日本国内で知られたこの記録は、1922年の英気象学会誌に報告された「カ氏128.9度(セ氏53.8度)」が、34年に日本で出版された「気象学」(改稿版)に「58.8度」と間違って記載され、その後広まった可能性が高いことが分かった。

 気象庁気象研究所の藤部文昭環境・応用気象研究部長が文献をたどって調査し、日本気象学会の機関誌「天気」に発表した。
 「気象学」の著者は、中央気象台(現気象庁)の台長を務めた岡田武松氏(故人)。藤部さんは「状況証拠から誤記が疑われる。記録の出典を書いておいてほしかった」と話している。
 調査のきっかけは、世界気象機関(WMO)が昨年9月、世界最高気温について「1922年9月13日に
リビアのアジジアで58.0度を記録したのは観測ミスで、13年7月10日に米カリフォルニア州デスバレーで観測した56.7度が公式記録」と発表したことだった。

 しかし、日本では「気象年鑑」(気象業務支援センター発行、気象庁監修)で2007年版まで「バスラ58.8度」と記載されていた。インターネットの無料百科事典「ウィキペディア」も「気象庁の記録だとイラクのバスラ」として58.8度としている。

 お天気キャスターの森田正光さんがブログでバスラの記録は「なんだったのだろう」と疑問を呈し、藤部さんも出典が気になった。

 調査の結果、海外では1922年の英気象学会誌にウォルター・クレメンス氏がカ氏128.9度と報告したのが、25年にドイツの科学誌でフォン・G・ヘルマン氏によってセ氏53.8度と引用されたことが判明。

 国内では、34年に出版された「気象学」改稿版で「バスラでは、1921年7月8日に最高温度の58.8度が観測された。此地(このち)は高温多湿であって、炎暑が堪へ難い」と記されていたのが、最も古かった。

 欧米の文献では「バスラ58.8度」との記録は見当たらず、他の国内文献の記述の変遷からも、藤部さんは53.8度が58.8度と間違って記され、その後独り歩きした疑いがあると結論付けた。
 日付にも問題があり、英気象学会誌のグラフでは最高気温を記録したのは7月の15日と17日だった。
8日は一日の最低気温が最も高かった日だった。
 藤部さんは「海外の極端な観測値は信頼性がはっきりしないことがある。1位の数値にこだわるより、
高温の目安を知ることが大事との意見もあるが、気温の世界記録は子どもも興味を持つ身近な話題であり、信頼性を確かめておくことは意味があるだろう」と語っている。

▽画像 気象年鑑」(2007年版)の「世界最高58.8度バスラ、イラク」のページを示す気象庁気象研究所の藤部文昭さん
=15日、茨城県つくば市の気象研究所
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http://www.jiji.com/news/kiji_photos/0130817at39_p.jpg

▽記事引用元 時事通信(2013/08/17-14:54)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2013081700142

依頼がありました
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1371639636/202



【気象】日本で有名な世界最高気温「バスラ58.8度」は誤記か?/気象研の続きを読む