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メカニズム

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1: ケンシロウとユリア百式φ ★ 2013/08/06(火) 08:53:07.06 ID:???

かゆみを伴う湿疹が繰り返し現れる「アトピー性皮膚炎」発症の仕組みの一つとして、皮膚で作られるタンパク質「インターロイキン(IL)33」が関わるメカニズムを、兵庫医科大(西宮市)などの研究グループがマウスの実験で発見した。
このメカニズムを阻害できれば症状が緩和するため、新薬開発につながるという。
成果は6日の米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。

兵庫医科大皮膚科学講座の山西清文教授(58)、今井康友講師(36)らのグループは、体内に寄生虫などが侵入した際の警報役を果たしているIL33が、アトピー患者の皮膚表面で大量に作られることに注目した。

遺伝子操作で通常の約10倍のIL33を持つマウスを誕生させ、ダニなどのアレルギー要因がない環境で観察した結果、生後6~8週でこの病気に特徴的な湿疹などの症状が100%現れた。
かゆみの原因となる物質、ヒスタミンを放出する肥満細胞も活性化していた。

IL33は、アレルギーに関与するとされる免疫細胞「2型自然リンパ球」に作用することが分かっており、今回の実験でもIL33の増加で活性化することを確認。このリンパ球が作り出す別のタンパク質「IL5」が、湿疹などのもととなる白血球の一種、好酸球を増やすメカニズムが判明した。
実際、IL5の働きを阻害する抗体をマウスに投与し続けると、皮膚症状が抑えられた。

山西教授は「IL5の抗体のヒトへの実用化は難しいとされるが、IL33や2型自然リンパ球を標的にした薬ができれば効果が期待できる。今後、IL33が増える理由やアレルギー要因との関連も調べたい」と話す。

大阪大大学院医学系研究科の片山一朗教授(皮膚科学)の話
アトピー性皮膚炎の発症にはアレルギーや皮膚の機能障害などが複雑に関与しており、本質的な原因は未確定。
IL33の働きがアトピー性皮膚炎を誘導する仕組みが示された意義は大きく、アトピーなどのアレルギー疾患や自己免疫疾患の新たな治療法の可能性が出てくる。

ソース:神戸新聞(2013/8/6 05:01)
http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201308/0006223783.shtml
画像:発見したアトピー性皮膚炎の発症メカニズム
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http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201308/img/b_06224059.jpg
画像:山西清文教授
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http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201308/img/b_06223784.jpg
関連リンク:科学アカデミー紀要に掲載された論文要旨
「Skin-specific expression of IL-33 activates group 2 innate lymphoid cells and
elicits atopic dermatitis-like inflammation in mice」(英文)
http://www.pnas.org/content/early/2013/08/01/1307321110.abstract
関連スレ:【医療】アトピー性皮膚炎のかゆみは、カビのタンパク質が人間の汗に溶け込むことが原因であることが判明/広島大
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1370555276/



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1: 白夜φ ★ 2013/08/03(土) 22:39:06.94 ID:???

かゆみ誘発、脳内の働きを調査 かき過ぎ防止へ応用も

 
かゆみを生じさせそうなものを見ると、なぜ実際にかゆみを感じるのか―。
自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の望月秀紀特任助教らのグループが、蚊に刺された腕の画像を見せる実験をし、かゆみを感じて「かきたい」と欲求を発する脳内の仕組みを確認したと、2日までに米専門誌で発表。

望月特任助教は「かゆみに関わる仕組みを解明できれば、アトピー性皮膚炎などで、かく行為を制御し、症状の悪化を防ぐ治療につながるかもしれない」としている。

実験では、健康な男女18人に、蚊に何度も刺されて腫れた腕の写真など5枚を断続的に計30秒間見せ、この時の脳の働きをMRIで調べた。

2013/08/02 18:40 【共同通信】

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▽記事引用元 47NEWS2013/08/02 18:40配信記事
http://www.47news.jp/CN/201308/CN2013080201001974.html

▽関連リンク
自然科学研究機構生理学研究所 プレスリリース
痒みを想像しただけで痒くなる!その脳内メカニズムの一端を解明
http://www.nips.ac.jp/contents/release/entry/2013/08/post-254.html



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1: 白夜φ ★ 2013/06/12(水) 10:38:25.49 ID:???

2013年6月7日
独立行政法人理化学研究所
独立行政法人科学技術振興機構
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動物の体を相似形にするメカニズムを発見
-「大きなカエルも小さなカエルも同じ形になる」という長年の謎を解明-

オーガナイザーというと、組織を束ねる主催者などを指します。皆をまとめてある方向に導く司令塔みたいな役割を果たす人です。
発生学の世界でも司令塔として機能するオーガナイザーが存在し、特に初期胚の背側部分に存在する小さな組織は、発見した科学者の名前をつけて「シュペーマンオーガナイザー(形成体)」と呼ばれています。
脊椎動物の複雑な組織は、シュペーマンオーガナイザーから分泌される「コーディン」などの指令因子の濃度勾配で決まります。
濃度が高いところでは脳など背側の組織が、濃度が低いところでは造血組織など腹側の組織が形成されます。

ところで、動物の体のサイズにはばらつきがあり、同じ種でもサイズが違うこともしばしば見受けられます。
しかし、一般的には体のサイズに大小があっても同種や近い種であれば、頭や胴、足などの大きさの比率は体のサイズに対して一定です。
これをスケーリング(相似形維持)といい、多様な動物に共通して認められます。より顕著な例としては、アフリカツメガエルの初期胚から腹側の部位を切除して、シュペーマンオーガナイザーがある半分サイズの胚を成長させる実験があります。
すると不思議なことに、脳や腹部などの組織も半分の体積に縮小し、相似形が保たれた2分の1サイズのオタマジャクシが生まれます。
もし、コーディンなどの指令因子の濃度の高低によって組織形成が誘導されるならば、半分サイズの胚では体のサイズに比べて大きな脳が形成されるはずですが、そうはなりません。

この「謎」を解明するため、理研の研究グループはアフリカツメガエルの初期胚を用いて指令因子のコーディンについて詳細な検証を行いました。
その結果、コーディンの濃度の高低が直接、各組織を形成していることを実証しました。
また、コーディンを分解する酵素が存在してコーディンが常に不安定な状態にあることが分かりました。
さらに「シズルド」がコーディンを分解する酵素の働きを阻害することで、コーディンの濃度勾配の傾きを調節していることを突き止めました。
大きな胚ではシズルドの濃度が高く、コーディンの分解が抑制されおり、コーディンは緩勾配を形成して大きな胚に適した背腹軸パターンを形成していました。
一方、胚のサイズを小さくした場合にはシズルドの濃度が減少し、コーディンは分解が促進され急勾配を形成します。
その結果、背原軸パターンは圧縮され、相似形を維することを確認しました。
このことは、シズルドの濃度が胚の大きさに比例することで、相似形が維持されていることを示しています。

相似形維持に対するこのような知見の積み重ねは、自己組織化技術を用いる立体臓器形成技術の発展にもつながると期待できます。

独立行政法人理化学研究所
発生・再生科学総合研究センター 器官発生研究グループ
グループディレクター 笹井 芳樹 (ささい よしき)
上級研究員 猪股 秀彦 (いのまた ひでひこ)
________________

▽記事引用元 理化学研究所 60秒でわかるプレスリリース 2013年6月7日配信記事
http://www.riken.go.jp/pr/press/2013/20130607_1/digest/
報道発表資料
http://www.riken.go.jp/pr/press/2013/20130607_1/



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