1: 2014/11/06(木) 20:56:11.28 ID:???0.net
魚竜の祖先、水陸両生の化石を発見
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20141106004&expand
Christine Dell'Amore, National Geographic News November 6, 2014
恐竜時代の海生爬虫類の新種が中国で発掘された。幻の存在だった水陸両生の“海の怪物”だ。
5日に発表されたこの新種は魚竜の進化の大きな穴を埋める存在だ。魚竜はイルカに似た捕食動物で、約2億年~1億4500万年前のジュラ紀の海で繁栄した。
大きいものは全長20メートルに達する。
魚竜が陸生から海生に進化したことはすでに知られていた。陸に暮らす祖先の化石が発見されているためだ。海に暮らす魚竜は泳ぎが速く、“海の怪物”という愛称を持つ。
そのため、古生物学者たちは陸生と海生の間を埋める種が存在するに違いないと考えてきた。例えば、クジラや同じく古代の海生爬虫類である首長竜も陸生から海生へと進化しており、それを証明する水陸両生の種の化石が発掘されている。
そして最近、中国、安徽省で発掘作業を行う研究チームが探し求めていたものをついに見つけ出した。2億4800 年前、三畳紀の初期に生きていた全長0.5メートルの動物の化石だ。
「Nature」誌に発表された研究論文によれば、カートリンカス・レンティカーパス(Cartorhynchus lenticarpus)と名付けられたこの生き物は短いくちばしと重い体、異常に大きな水かきを持ち、陸と海の両方に適しているという。
先史時代の海生爬虫類の専門家で、今回の研究を率いたカリフォルニア大学デービス校の藻谷亮介氏は、「魚竜の進化の記録はなぜか水陸両生の動物が抜け落ちていた。この種はその穴にぴったりはまる存在だ」と説明する。
◆陸に上がった魚
カートリンカスの水かきと手首は柔らかく、アザラシのように陸上をはうことができる形状だ。また、ずんぐりした肢とがっしりした肋骨は沿岸の荒波をものともしない力強い泳ぎを可能にする。
とても短いくちばしは陸生の祖先から受け継いだもので、後の時代の魚竜が持つ長いくちばしとは大きく異なる。魚竜は長いくちばしのおかげで、魚やイカといった動きの速い獲物を捕まえることができたと、藻谷氏は説明する。
体形や大きな水かきを見る限り、カートリンカスの泳ぎは決して速くなかったと、藻谷氏は推測している。当時は熱帯の群島だったあの場所で、海底に暮らすエビなどを探し回っていた可能性が高いという。
さらに、頭蓋骨の構造は、軟体動物を吸い込むように食べていたことを示唆している。周囲から獲物となる動物の化石が見つからなかったことも、化石にならない軟体動物が餌だったという説を裏付けている。
◆大量絶滅からの復活
藻谷氏らが発見した化石は、二畳紀から三畳紀にかけての大量絶滅の後、魚竜に何が起きたかのヒントも与えてくれる。2億5200万年前、海洋生物種の90%以上が姿を消した。この壊滅的な出来事の後、動植物が復活するまでにどれくらいかかったかは長年の疑問だった。
カートリンカスの化石が発見されたことで、後に世界中に拡大した魚竜が中国で復活を遂げるまでに400万年を要したことがはっきりした。
画像
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_images/amphibious-icthyosaur-01_85560_990x742_600x450.jpg
↑新種の魚竜カートリンカス・レンティカーパス(Cartorhynchus lenticarpus)の化石。陸と海の両方に適ることがわかる。Photograph by Dr. Ryosuke Motani
原論文:
A basal ichthyosauriform with a short snout from the Lower Triassic of China : Nature : Nature Publishing Group
http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature13866.html
別ソース:
進化の隙間を埋める魚竜の化石、中国で発見 | AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3031037
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20141106004&expand
Christine Dell'Amore, National Geographic News November 6, 2014
恐竜時代の海生爬虫類の新種が中国で発掘された。幻の存在だった水陸両生の“海の怪物”だ。
5日に発表されたこの新種は魚竜の進化の大きな穴を埋める存在だ。魚竜はイルカに似た捕食動物で、約2億年~1億4500万年前のジュラ紀の海で繁栄した。
大きいものは全長20メートルに達する。
魚竜が陸生から海生に進化したことはすでに知られていた。陸に暮らす祖先の化石が発見されているためだ。海に暮らす魚竜は泳ぎが速く、“海の怪物”という愛称を持つ。
そのため、古生物学者たちは陸生と海生の間を埋める種が存在するに違いないと考えてきた。例えば、クジラや同じく古代の海生爬虫類である首長竜も陸生から海生へと進化しており、それを証明する水陸両生の種の化石が発掘されている。
そして最近、中国、安徽省で発掘作業を行う研究チームが探し求めていたものをついに見つけ出した。2億4800 年前、三畳紀の初期に生きていた全長0.5メートルの動物の化石だ。
「Nature」誌に発表された研究論文によれば、カートリンカス・レンティカーパス(Cartorhynchus lenticarpus)と名付けられたこの生き物は短いくちばしと重い体、異常に大きな水かきを持ち、陸と海の両方に適しているという。
先史時代の海生爬虫類の専門家で、今回の研究を率いたカリフォルニア大学デービス校の藻谷亮介氏は、「魚竜の進化の記録はなぜか水陸両生の動物が抜け落ちていた。この種はその穴にぴったりはまる存在だ」と説明する。
◆陸に上がった魚
カートリンカスの水かきと手首は柔らかく、アザラシのように陸上をはうことができる形状だ。また、ずんぐりした肢とがっしりした肋骨は沿岸の荒波をものともしない力強い泳ぎを可能にする。
とても短いくちばしは陸生の祖先から受け継いだもので、後の時代の魚竜が持つ長いくちばしとは大きく異なる。魚竜は長いくちばしのおかげで、魚やイカといった動きの速い獲物を捕まえることができたと、藻谷氏は説明する。
体形や大きな水かきを見る限り、カートリンカスの泳ぎは決して速くなかったと、藻谷氏は推測している。当時は熱帯の群島だったあの場所で、海底に暮らすエビなどを探し回っていた可能性が高いという。
さらに、頭蓋骨の構造は、軟体動物を吸い込むように食べていたことを示唆している。周囲から獲物となる動物の化石が見つからなかったことも、化石にならない軟体動物が餌だったという説を裏付けている。
◆大量絶滅からの復活
藻谷氏らが発見した化石は、二畳紀から三畳紀にかけての大量絶滅の後、魚竜に何が起きたかのヒントも与えてくれる。2億5200万年前、海洋生物種の90%以上が姿を消した。この壊滅的な出来事の後、動植物が復活するまでにどれくらいかかったかは長年の疑問だった。
カートリンカスの化石が発見されたことで、後に世界中に拡大した魚竜が中国で復活を遂げるまでに400万年を要したことがはっきりした。
画像
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_images/amphibious-icthyosaur-01_85560_990x742_600x450.jpg
↑新種の魚竜カートリンカス・レンティカーパス(Cartorhynchus lenticarpus)の化石。陸と海の両方に適ることがわかる。Photograph by Dr. Ryosuke Motani
原論文:
A basal ichthyosauriform with a short snout from the Lower Triassic of China : Nature : Nature Publishing Group
http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature13866.html
別ソース:
進化の隙間を埋める魚竜の化石、中国で発見 | AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3031037
引用元: ・【科学/生物】魚竜の祖先、水陸両生の化石を発見 進化の隙間を埋める [11/6]
魚竜の祖先、水陸両生の化石を発見 進化の隙間を埋めるの続きを読む