1: 2014/08/24(日) 12:11:17.51 ID:???.net
毎日新聞 8月23日 10時21分配信

 大分県杵築(きつき)市の農家と水産業者のグループが、福岡市の博多湾で大量に発生し、悪臭のもとにもなっているアオサを「海藻肥料」として活用している。農産物が害虫に強くなるうえ育ちもよくなるといい、博多湾の厄介者の一石二鳥の活用法として注目されている。

 グループは、別府湾に臨む杵築市狩宿(かりしゅく)地区でユズなどを栽培する神鳥一(かんどり・まこと)さん(67)ら5農家と、カキ養殖などを手掛ける三つの水産業者。

 狩宿地区は国連食糧農業機関が伝統的な農業継承のために創設した「世界農業遺産」に認定された大分県・国東半島宇佐地域の一角にある。
グループは特徴ある農産物をつくろうと2011年「狩宿里海・里山プロジェクト」として近海の海藻やカキ殻の活用を始めた。

 「海藻肥料」はホンダワラなど海岸に打ち上がった海藻を畑の上にそのまま乗せるだけ。古代から世界各地で肥料に使われていたという記録もあるが、化学肥料が普及した現代では顧みられなかった。

 だが、海藻には植物の成長や成熟に欠かせない植物ホルモンが多く含まれている。杵築のグループが秋に収穫したユズは実の大きさや皮の厚さが従来の2倍近くになっただけでなく、えぐみがなく高品質だった。

 また害虫にも強くなり、以前、◯虫剤として使っていたネオニコチノイド系農薬を使わずに済むようになった。
この農薬はミツバチの大量死や群れの消失を招くという研究結果もあったが、◯虫剤の不使用で、神鳥さんが趣味で飼っていたミツバチは1個しかなかった巣箱が17個にまで増えたという。

 海藻肥料を活用する農家が増え、地元の海藻では足りなくなった昨年、神鳥さんたちは博多湾でアオサを駆除していることを知った。

 福岡市港湾局によると、人口増に伴う生活排水の増加で富栄養化が進み、9~11月にはアオサが大量発生するようになった。
悪臭の原因になることから市は毎年秋に駆除し、13年は7日間で約680立方メートルを回収した。
うち約24立方メートルはNPOが堆肥(たいひ)化する取り組みをしているが、残りは埋め立て処分するほかないのが現状だった。

 神鳥さんたちは市の許可を得て昨年10月、約6立方メートルを持ち帰り、畑にまいた。港湾局の担当者は「埋め立てにも費用がかかる。肥料としてどんどん利用してほしい」と話している。

 神鳥さんは「地域の環境のバロメーターであるミツバチも増えた。海藻肥料の効果を更に確かめ、全国で使われるようになってほしい」と話している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140823-00000012-mai-soci

引用元: 【生物】博多湾の厄介者のアオサ、肥料にしたらミツバチ増えた…一石二鳥の活用法として注目

博多湾の厄介者のアオサ、肥料にしたらミツバチ増えた!!の続きを読む