1: 2015/02/10(火) 12:44:54.26 ID:CZxuW83F*.net
毎日新聞 2015年02月10日 09時44分(最終更新 02月10日 11時17分)

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http://mainichi.jp/graph/2015/02/10/20150210k0000e040166000c/image/001.jpg ※主治医が玲子さんにサインを求めた「同意書」のコピー(一部画像加工しています)

 「ここにサインをしてもらえますか」

 2013年8月、奈良県内にある公立病院の乳腺外来の廊下。3週間前、この病院で乳がんを告知された玲子さん(68)=仮名=は、看護師からA4判の紙1枚を渡された。

 <今後乳がんに関する□□病院での治療につき自己意思でもって一切受けないことに同意をし、転移・病状の悪化時および緩和治療などの一切の当院での治療については今後受けられないことについても同意するものである>

 今後、病院が玲子さんの乳がんに関する一切の治療を行わないことを明記した同意書だった。文書の末尾に、男性主治医の名前と押印があった。

 3週間前、右乳首からの出血が3日間続き、玲子さんはこの病院の乳腺外科を受診した。診察後、すぐに超音波検査(エコー)を受けたが、主治医は画像を見たまま、「右だけでなく、左にもがんがあります」と淡々と告げた。
「両側乳がんで、全摘出手術が必要」と診断されたが、全摘出の理由や詳しい治療方針など十分なインフォームドコンセントはなかった。

 ◇方針反対の直後に

 1週間後の再診察。医師は組織検査の結果を告げると、すぐに手術の手続きを進めようとした。日取りもすでに決まっている。拙速な対応に不安を感じた玲子さんは、いったん退室。廊下で夫(68)に相談のメールを送ると、
「手術はするな」と返信が届いた。夫と1時間ほどやり取りを続けたが結論は出ず、その日は手術の仮予約だけして帰宅した。

 玲子さんの手術をめぐり、夫や長女(42)、長男(38)、兄弟らが集まり家族会議を開いたが、夫だけが猛反対した。がんの告知後、夫は抗がん剤など従来のがん治療を否定する本を読んでいた。
迷った玲子さんは、旧知の乳腺外科の開業医を訪ねた。セカンドオピニオンを受けるつもりではなく、ただ相談しようと思った。開業医はエコー検査後、すぐに手術はせず、経口剤によるホルモン治療で経過観察することを勧めた。

 年齢を考えれば手術は避けたいし、夫の気持ちにも添いたい。開業医の言葉が背中を押した。

 「手術を受けるのはやめようと思います」

 数日後、診察室で玲子さんは主治医に伝えた。夫の反対や、ほかの医師の診察を受けたことも話した。主治医は一瞬、驚いた様子だったが、パソコンに向き直ったまま「廊下で待つように」と言った。

 看護師から同意書を渡されたのは、その直後だった。玲子さんは戸惑いながらもサインに応じるしかなかった。「看護師からは何の説明もなかった。同意書を取られる理由も理解できないまま、気がつけばサインをしていました」

 ◇病院に報告なく

 医師はなぜ同意書への署名を求めたのか。

 病院に取材を申し込むと、主治医は退職していた。

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引用元:毎日新聞 http://mainichi.jp/select/news/20150210k0000e040166000c.html

引用元: 【医療】 がん:全摘出手術に迷う患者 医師から「治療拒否」同意書 [毎日新聞]

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