1: 2014/12/16(火) 22:02:21.23 ID:???.net
2014年12月15日ニュース「熱流が磁場で変わる現象を理論で解明」 | SciencePortal
http://scienceportal.jst.go.jp/news/newsflash_review/newsflash/2014/12/20141215_03.html

日本原子力研究開発機構 プレスリリース
http://www.jaea.go.jp/02/press2014/p14121201/
http://www.jaea.go.jp/02/press2014/p14121201/02.html
http://www.jaea.go.jp/02/press2014/p14121201/03.html


磁場を利用して熱の流れを制御できる可能性を示す新理論が誕生した。絶縁体を流れる熱流が磁場によって向きを変える特異な現象を、日本原子力研究開発機構・先端基礎研究センターの前川禎通(まえかわ さだみち)センター長、森道康(もり みちやす)グループリーダーらが理論的に初めて解明した。この現象が、非磁性絶縁体にごくわずかに含まれる磁気を持った磁性イオンによる原子の振動の散乱であることを突き止めた。

2つの磁石の双極子が互い違いに並んだ状態の四重極モーメントと原子の振動の相互作用を用いて熱伝導度の計算をした結果で、熱電素子の性能向上や熱の効率的利用に道を開く理論として注目される。オーストラリアのニューサウスウェールズ大学のオレグ・スシュコフ教授、シドニー大学大学院生のアレックス・スペンサースミスさんとの共同研究で、12月15日付の米物理学会誌フィジカル・レビュー・レターズのオンライン版に発表した。

水や電気の流れは、水路や電気回路で制御でき、その機能を発揮する。しかし、熱の流れは、温度の高いところから低いところへ拡散していき、コントロールが非常に難しい。電気を通さずに磁気を持たない非磁性絶縁体のTb3Ga5O12(テルビウムガリウムガーネット)に温度勾配を与えて、その垂直方向に磁場を加えると、双方に対して垂直方向に熱が流れる。これは、熱流が磁場で向きを変えることを意味しており、「熱ホール効果」と呼ばれている。フランスのグループが2005年に発見したが、なぜ起きるかは謎だった。

研究グループは四重極モーメントの特殊な電子状態に注目した。Tb3+イオンの四重極モーメントと原子の振動の相互作用から熱伝導度の計算をした。Tb3+イオンの電子の向きが互い違いに均衡している四重極モーメントの状態に対して、磁場を加えると、均衡がわずかに崩れて、原子の振動の伝播である熱の流れの向きが変わることを示した。

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図1. 熱流が磁場で曲げられるイメージ図

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図2. 磁場によって出ていく熱流の均衡が崩れる様子。左図は、入ってきた熱流が、左右均等に出ていく様子。右図は、磁場がかかったため、
磁性イオンの状態が変化して、右側に出ていく熱流が増加し、左側に出ていく熱量は減少した様子を表す。
(いずれも提供:日本原子力研究開発機構)

引用元: 【物性物理学】磁場の付加により熱流の方向が変化する現象(熱ホール効果)を理論的に解明

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