理系にゅーす

理系に関する情報を発信! 理系とあるものの文系理系関係なく気になったものを紹介します!

大気

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
1: 2015/10/26(月) 11:20:48.55 ID:???*.net
◆アラスカで永久凍土層が融けていく

「永久凍土層研究の第一人者の1人はBBCニュースで、この凍りついた地層の温暖化率が最近信じられないほど上昇していると述べました。

ウラジミール・ロマノフスキー教授は、アラスカ地域の永久凍土層が2070年までに融け始めると予想したそうです。
教授はこれまでの4年間の研究で、永久凍土層内の温度が上昇しており、温暖化が本当に起こっていることを確信したと言います。

永久凍土層とは、少なくとも2年間は0℃を下まわり、長年にわたって凍りついた土壌を言います。
そして主に、北半球の北極圏の下約25%に存在し、南極、アルプス地域でも見られます。
それは地表下1 m~1,500mのずっと深い場所に分布しています。

研究者たちは、温暖化によりこの永久凍土層が融けてはじめて、氷に閉じ込められた有機材料に含まれるメタンが放出されるだろうと心配しています。

メタンは強力な温室効果ガスです。
そして研究者は、永久凍土層に含まれる量が現在大気中にある炭素の量と同等か2倍以上だろうと推定しています。

◇予想よりも速く融ける?

ロマノフスキー教授は、永久凍土層の現在の状況に対して強い懸念を表明しています。
ある研究者は、アラスカの北の地域で、永久凍土層が2000年代半ばから1年におよそ0.1 ℃ほど暖かくなっていると言います。

「私たちが測定を始めたとき、それは-8 ℃でした。
しかし今は、北極圏の海岸地帯で-2.5 ℃に到達しています。
アラスカのこの中央部で、この温度になるのは信じ難いことです」と、彼はBBCニュースに話しました。

アラスカでの永久凍土層の温暖化は、木が倒れたり、道路が歪んだり、陥没穴が出来たりする状態と密接に関連しています。
ロマノフスキー教授は、今のアラスカ地域ノーススロープのプルドー湾近辺での状況を見ながら、「最近の温暖化率はあまりにも高いけれど、ここ20年では永久凍土層は融け始めないでしょう。しかし記録全体を詳細に見れば、確かに2070~2080年には融け始めると思われます。そしてこのことに関して、誰も議論をして来なかったことが不安です」とBBCニュースに語りました。

「もしあなたが10年前に、世界中の永久凍土層の研究者に、プルドー湾における凍土の融解について尋ねたら、彼らの98%が、今世紀の終わりまで起きないと言ったと思います」とロマノフスキー教授は話します。
しかし、それはもう希望的観測としか言えないでしょう。

Great News 2015年10月24日
http://www.greatnews.top/archives/46149289.html
http://www.bbc.com/news/science-environment-34540414 

◇現象が物語る凍土の融解

ロマノフスキー教授は、現在の永久凍土層の状況から、地球温暖化現象は、単なる自然変化による産物ではないと確信しています。

「私はこれまで、あの"98%"の研究者の1人でしたが、この4年間で意見を変えました。
永久凍土の融解は確実に今世紀中に起こります」と、博士は言います。
記録を精査した10年前には、永久凍土層内の温度上昇が、数十年のタイムスケールでいったん落ち着くだろうと彼は信じていました。
しかし現在、凍土の融解率はじわじわと上昇しています。

現代の工学技術があれば、重要な建設物の下の永久凍土層が融けるのを、防ぐ事が出来るかもしれません。
しかし凍土層全体が融けるのを防ぐ方法は、私たちには何もないのです。

研究者は、融解が段階的に起こるだろうと信じています。
北極圏の地域の融解率とその影響が、すべての地域の永久凍土に当てはまるのかどうかを論じるには、まだ多くの未知の要因が存在します。

また、ロシアの北極圏沖の浅い水域で、海底の永久凍土層からメタンが放出することについての強い懸念があります。

そしてまた、去年シベリアに現われた巨大な陥没穴についても多くの不安が残ります。
専門家は、地表下で永久凍土層の融解が起こり、地面が陥没するほどの大量のメタンを放出したに違いないと言っています。

◇凍土の融解と私たちに出来ること

北アリゾナ大学のテッド・シューア教授は、科学的な進歩にもかかわらず融解は止められないだろう、そして間違いなく大量のメタンが大気中に放出されるだろうとの認識を示しています。

「たとえ私たちが今、すべての排気を止めたとしても、北極圏は温暖化の方向へ進んでいます。すでに多くの永久凍土層が破壊し、メタンが放出されています。私たちはようやく若干の分別を持って対策を始めたところなのです」と彼は言います。

「しかしそれはまだ、止めようがない程の気候への悪影響を引き起こしてはいません。
私たちが永久凍土層の破壊を防ぐために、解決すべき問題は山のようにありますが、今、それを始めなくてはいけません。そうしなければ、メタンの放出は劇的な気候変化を進め、問題をより難しくしていくでしょう」とシューア教授は言います。
そして、温暖化の間接的な影響が凍土の融解を速めたと付け加えました。

2015年にアラスカで記録的な山火事が起こりました。
シューア教授は、山火事による暖かい空気が、永久凍土層の地表への露出を高めたと主張します。
現在ドイツで開催され、12月にパリで締結する予定になっている、包括的な気候変動に関する政治交渉が、永久凍土層の長期にわたる保存に欠くことができないものであると信じます。
しかし、来年早々にやってくるアラスカの火災シーズンまでに、何かを変えることが出来るとは思えません。

“人間の出す排気ガス”に焦点を合わせて対策を取ることが、地球温暖化の速度を遅らせる最良の策であると信じています」

続きはソースで

ダウンロード (1)
 

引用元: 【環境】アラスカで永久凍土層が融けていく

アラスカで永久凍土層が融けていくの続きを読む

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
1: 2015/10/25(日) 09:22:07.80 ID:???.net
アルコール噴き出す彗星…毎秒ワイン500本分 : 科学・IT : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
http://www.yomiuri.co.jp/science/20151024-OYT1T50026.html

画像
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20151024/20151024-OYT1I50011-L.jpg
大量のアルコールを噴きだしていることがわかったラブジョイ彗星(今年1月撮影、和歌山県のみさと天文台提供)


 【ワシントン=三井誠】米航空宇宙局(NASA)は23日、太陽に今年初めに最接近して話題になった「ラブジョイ彗星すいせい」が噴き出すガスには21種類の有機分子が含まれるとする研究結果を発表した。

 NASAによると、有機物はこれまでも別の彗星で見つかっていたが、今回は、飲む酒の成分であるアルコール(エチルアルコール)を初めて確認した。

ダウンロード

引用元: 【天文学】「ラブジョイ彗星」が噴き出すガスにアルコール(エチルアルコール)を確認 毎秒ワイン500本分 NASA

「ラブジョイ彗星」が噴き出すガスにアルコール(エチルアルコール)を確認 毎秒ワイン500本分 NASAの続きを読む

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
1: 2015/10/23(金) 08:41:03.46 ID:???*.net
その大きさ、地球5個分。物凄いスピードで何か吹き出しているとのこと...。

2015年10月10日、巨大な割れ目のような黒い穴が太陽で発見されました。
光り輝く太陽に、闇のような陰が気になるこの画像は、NASAの太陽観測衛星SDO(ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー)によって撮影されたもの。

まるで映画のような迫力ある太陽の姿とは対照的に、天文学者たちによると「心配することは1つもない」みたいなので、ひとまずどうぞご安心を。
...とはいえ一体、太陽で何が起きていたのでしょうか?

この大きな穴の正体は、コロナホールとよばれるもの。
コロナとは太陽の最も外側を取り巻く大気のことで、コロナホールが見られるエリアは、闇のように深く、低密度で温度が低いのが特徴です。太陽の物質がほとんど含まれないため暗いのだとか。

今回発見された巨大なコロナホールは、特に珍しいことではなく、太陽活動サイクルのなかでコロナホールはときに頻繁に、太陽の様々な箇所で発生するといわれています。

また地球への影響は一切無いのかというと、そうでもなさそうです。

続きはソースで

images (1)

画像
http://i.kinja-img.com/gawker-media/image/upload/s--s6gX433a--/1476906538511332528.gif
http://www.gizmodo.jp/images/2015/10/151019sunwithabighole.jpg
http://www.gizmodo.jp/2015/10/post_18576.html

引用元: 【宇宙】太陽に巨大な黒い穴が発見され、何か噴き出しているが、とくに心配ない

太陽に巨大な黒い穴が発見され、何か噴き出しているが、とくに心配ないの続きを読む

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
1: 2015/10/20(火) 07:51:35.80 ID:???.net
冥王星にまっさらな平原ができたのはなぜ? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/a/101900042/

画像
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/a/101900042/ph_thumb.jpg
研究チームは、冥王星の大気にもやの層がはっきりと見られたことに驚いた。惑星科学者のアラン・スターン氏によると、こうした層がどのようにして形成されたのかはまだ分からないという。
(PHOTOGRAPH BY NASA/JHUAPL/SWRI)


「探査機ニューホライズンズは冥王星で何を発見すると思うか?」
 2000年代の初め、そう尋ねられた米サウスウエスト研究所の惑星科学者アラン・スターン氏はこう答えたという。「驚くべきものです」

 今年7月に時速5万kmという猛スピードで冥王星を接近通過したニューホライズンズが見出したのは、まさに「驚くべきもの」だった。冥王星の表面に、巨大な力が加わってできた多様な地形が見られたのだ。それはこの準惑星が、太陽系の外縁部に浮かぶ死んだような天体ではなく、地質活動のある生きた天体であることを示していた。(参考記事:「冥王星“接近通過”をめぐる10の疑問に答える」)

 歴史的な接近通過から早くも3カ月が経過したが、謎に満ちた冥王星と巨大な衛星カロンに関する分析は始まったばかりだ。ニューホライズンズの研究チームは、これまでに判明したことを論文にまとめて科学誌『サイエンス』に発表したが、明かされた事実は強い感銘を与えると同時に、新たな疑問を投げかけるものだった。

新しい表面はどうして生まれた? 

 ニューホライズンズに搭載された分光計やその他の観測装置がとらえた詳細な画像とデータからは、冥王星の「岩盤」が明らかになった。3000m級の険しい山々を含む表面は、ほぼ全体が水でできた氷や他の種類の氷(窒素、メタン、二酸化炭素が凍った氷)に覆われていたのだ。(参考記事:「ここまで鮮明に! 冥王星の写真の変遷を見てみよう」)

 ただし、切り立った山の斜面には、水以外の物質の氷はほとんどないと、米ワシントン大学の惑星科学者でニューホライズンズ研究チームの一員であるウィリアム・マッキノン氏は言う。「もともと斜面を覆っていなかったかもしれませんし、軽い氷が滑り落ちてしまったのかもしれません」。これに対して、非公式に「トンボー領域」と呼ばれている明るいハート形の平坦な領域は、日本の2倍近くある面積のほぼ全域が厚い氷の層に覆われている。トンボー領域の一部にある「スプートニク平原」の氷は特になめらかだ。(参考記事:「冥王星画像:いびつな形の衛星、一酸化炭素の氷」)

「そこにクレーターは1つもありませんでした」とスターン氏は言う。冥王星の近くに岩石と氷の塊が大量に浮かんでいることを考えると、考えられる説明はたった1つだ。「ここは、形成されたばかりの新しい表面なのです。おそらく1億年ほど前のものか、あるいはもっと新しいのかもしれません」

 冥王星で新しい表面が形成されるためには、太陽以外の熱源が必要だ。太陽から平均60億kmも離れている冥王星には、太陽のエネルギーはほとんど届かない。太陽系の氷の天体の中でも、木星の衛星イオや土星の衛星エンケラドスなどには火山活動があり、間欠泉が噴出している。近くにある巨大惑星の潮汐力により、衛星の内部に摩擦熱が生じるからだ。「けれども冥王星は一人ぼっちです」とスターン氏は言う。冥王星の近くにもカロンなどの衛星はあるが、冥王星に地質活動を引き起こすほどの熱を生じさせる質量はない。(参考記事:「土星の衛星エンケラドス、氷の下に全球を覆う海」)

続きはソースで

ダウンロード (1)


文=Michael D. Lemonick/訳=三枝小夜子

引用元: 【天文学】冥王星にまっさらな平原ができたのはなぜ? 探査機ニューホライズンズから届いた意外な事実

冥王星にまっさらな平原ができたのはなぜ? 探査機ニューホライズンズから届いた意外な事実の続きを読む

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
1: 2015/10/16(金) 18:59:10.18 ID:???*.net
探査機「ニューホライズンズ」による観測で、青く美しい冥王星の大気のもやがとらえられた。
また、冥王星の地表に水の氷が露出している領域が見つかった。

画像
もやの粒子自体の色はおそらく灰色や赤とみられるが、その粒子が青い光を散乱し、この美しい光景として見えている。「カイパーベルトに青い空を持つ天体が存在することを誰が想像したでしょうか? 実に見事です」(ニューホライズンズ主任研究員 Alan Sternさん)。
http://www.astroarts.com/news/2015/10/15pluto/attachments/blue_haze.jpg

球では窒素分子が太陽光を散乱し、そのおかげで空が青く見えます。冥王星の場合はどうやら、窒素分子より大きい「ソリン」と呼ばれる粒子が、その役割を果たしているようです」(米・サウスウエスト研究所 Carly Howettさん)。

ソリンの粒子は、高度の高い大気中で作られると考えられている。そこでは太陽の紫外線が窒素やメタンの分子を分解・電離し、より複雑なイオンができる。初めて土星の衛星「タイタン」の上層大気中で確認されたプロセスと同様、イオンは再結合してさらに複雑な高分子となり、それらが結合して小さな粒子となる。その後、粒子に霜がつき、大気中から冥王星表面へと降って、冥王星の表面が赤っぽくなるのである。

続きはソースで

0
ソース/AstroArts
http://www.astroarts.com/news/2015/10/15pluto/index-j.shtml

引用元: 【天文】冥王星の空は青い!水の氷も発見

冥王星の空は青い!水の氷も発見の続きを読む

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
1: 2015/10/08(木) 12:29:28.12 ID:???.net
推進剤は火星で製造、最新版「火星の帰り方」 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/b/100600040/

画像
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/b/100600040/01.jpg
NASAのエンジニアは、映画『オデッセイ』(日本では2016年公開予定)に描かれているような火星の厳しい気候にも耐えうる宇宙船を設計しなければならない。(PHOTOGRAPH TWENTIETH
CENTURY FOX)

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/b/100600040/Mars_MAV-1_Mob.gif
火星大気は、摩擦熱が生じるほどには十分濃いが、パラシュートを使ってMAVとその着陸機のような巨大な物体を減速するには薄すぎる。
MATTHEW TWOMBLY, CHIQUI ESTEBAN, NG STAFF SOURCES: Bong Wie/Iowa State University, Ames; Space.com

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/b/100600040/Mars_MAV-2_Mob.gif
膨張式のシールドのおかげで、MAVは音速の2.5倍から3倍まで減速する。その後、シールドは分離。以後、下降モジュールに搭載したロケットエンジンを使いながら高度を下げる。
MATTHEW TWOMBLY, CHIQUI ESTEBAN, NG STAFF SOURCES: Bong Wie/Iowa State University, Ames; Space.com

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/b/100600040/Mars_MAV-3_Mob.gif
初期ペイロード重量を削減するため、MAVは火星到着後に、火星大気(95%を二酸化炭素が占める)から液体酸素を製造する。
MATTHEW TWOMBLY, CHIQUI ESTEBAN, NG STAFF SOURCES: Bong Wie/Iowa State University, Ames; Space.com

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/b/100600040/02.jpg
火星上昇機およびその着陸機が火星大気圏に入ると、膨張式のシールドが展開される。(ILLUSTRATION COURTESY NASA)

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/b/100600040/03.jpg
火星表面で宇宙飛行士が着ることになる宇宙服は、軌道への移動時には大きすぎる。その代わり、「船内活動」スーツを着用する。(PHOTOGRAPH BY ROBERT MARKOWITZ,
NASA/JOHNSON SPACE CENTER)

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/b/100600040/Mars_MAV-4_Mob.gif
宇宙飛行士は、加圧されたローバー内で、火星の塵が付着していない宇宙服に着替える(地球に汚染物質を持ち込まないための安全策)。その後、トンネルを通ってMAVに乗り込む。
MATTHEW TWOMBLY, CHIQUI ESTEBAN, NG STAFF SOURCES: Bong Wie/Iowa State University, Ames; Space.com

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/b/100600040/Mars_MAV-5_Mob.gif
クルーは火星表面から打ち上げられ、火星上空のパーキング軌道で待つ地球帰還機とのランデブー飛行を行うまで、最長で43時間MAVに搭乗する。
MATTHEW TWOMBLY, CHIQUI ESTEBAN, NG STAFF SOURCES: Bong Wie/Iowa State University, Ames; Space.com


 NASA(米航空宇宙局)のエンジニアにとって、火星は惑星サイズのハエトリグサだ。

 約束された科学的発見を餌に私たちを惹きつけ、そこに降り立った瞬間、過酷な気候と重力が宇宙飛行士をとらえて離さない。

 だが、それはあってはならないことだ。宇宙飛行士をもうひとつの星に置き去りにするためだけに、数十億ドルを投じることを世間は許さないだろう。NASAの火星探査計画において何よりも重要なパートは、間違いなく火星からの帰還である。(参考記事:「火星への有人飛行が意味するもの」、「MAVENに続け、各国の火星探査計画」)

 そのためにNASAが作ろうとしている宇宙船「マーズ・アセント・ビークル」(MAV:火星上昇機)は、手ごわい課題を抱えている。火星表面から上昇するための推進剤をあらかじめ満タンにしておくと、重すぎるために地球から打ち上げて火星に安全に着陸させることができないのだ。

 代案として、MAVを宇宙飛行士が到着する数年前に火星に送っておくという方法がある。一足先に火星に着いたMAVは、その薄い大気から推進剤を作り出す。

 MAVはその後、塵の嵐や過酷な紫外線放射に耐え、運用可能な状態を保たなければならない。そして、ついに離陸を迎えると、数日かけて宇宙飛行士を軌道周回機へと運ぶ。最終的に飛行士らは、軌道上で待つ宇宙船に乗り移り、地球への帰還を果たす。

 つまりMAVのミッションは、地球外の惑星表面から宇宙船を打ち上げて軌道に乗せることだ。

 しかも、チャンスは1度しかない。

はじめての大規模遠征隊 

 火星へのミッションは、人類にとって初の宇宙への大規模遠征隊となる。宇宙飛行士と積荷を火星に運ぶために、5機もの宇宙船が必要になると考えられている。

 一部の積荷は、複数のパーツに分割されており、宇宙飛行士が到着した後に組み立てられる。しかし、MAVはそうはいかない。NASAジョンソン宇宙センターのシステムエンジニア、ミシェル・ラッカー氏は、「塵の舞う火星で、宇宙服を着て、とりわけ手にミトンをはめてエンジンの積載作業をしたい人はいないでしょう」と理由を説明する。

 NASAによると、MAVは同ミッションにおける「分割できない最大のペイロード」であり、重量は18トンになる見込みだ。ちなみに、これまでに人類が火星表面に送った最も重い物体は、1トンの探査車「キュリオシティ」である。

 火星への着陸は、地球のときよりも難しい。特に、何トンもある物体の場合はなおさらだ。その理由は、着陸カプセルが基本的に空気抵抗を利用して減速するからである。

 火星の大気圏の濃さは、地球の100分の1しかない。ラッカー氏に言わせれば、火星への大気圏突入時にカプセルが燃え尽きることはあっても、十分な減速は期待できないのだ。

続きはソースで

ダウンロード (2)


引用元: 【宇宙開発】推進剤は火星で製造、最新版「火星の帰り方」 無事、地球に帰るまでが火星探査。だが、薄い大気がNASAを悩ませる

推進剤は火星で製造、最新版「火星の帰り方」 無事、地球に帰るまでが火星探査。だが、薄い大気がNASAを悩ませるの続きを読む

このページのトップヘ