1: 2015/03/18(水) 01:17:22.44 ID:???.net
掲載日:2015年3月17日
http://news.mynavi.jp/news/2015/03/17/107/

 食虫植物は世にも不思議な存在である。「種の起源」を書いたダーウィン(1809~1882年)も魅せられて研究に熱中し、著書「食虫植物」(1875年)を残した。

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その謎が140年のときを経て、現代生物学で解かれつつある。代表的な食虫植物、サラセニア(北米原産)の長い袋状の捕虫葉は、特定の部位で細胞分裂の向きが変わることによって形成されるという巧みな仕組みを、総合研究大学院大学の大学院生、福島健児(ふくしま けんじ)さんと基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)の長谷部光泰(はせべ みつやす)教授らが見いだした。

 形態観察や遺伝子実験、コンピューターのシミュレーションなど多様な手法を総動員して突き止めた。食虫植物にとどまらず、生物の特異な形態の進化を解く手がかりになる発見として注目される。基礎生物学研究所の藤田浩徳(ふじた ひろのり)研究員、川口正代司(かわぐち まさよし)教授、東京大学の塚谷裕一(つかや ひろかず)教授らとの共同研究で、3月16日付の英オンライン科学誌ネイチャーコミュニケーションズに発表した。

 サラセニアは、形が面白く、観葉植物としても人気がある。落とし穴方式の袋状の葉に捕らえた虫たちを消化して栄養分を吸収し、他の植物が生育できない貧栄養の環境でも育つ。米国の研究者が1976年に、その葉はハスのような盾状の葉と同じ仕組みでできるという仮説を提唱して、ほぼ受け入れてきた。しかし、今回の研究で、この説は覆り、全く異なる仕組みで作られることがわかった。

 研究グループはまず、サラセニアの葉ができる過程を走査型電子顕微鏡で詳細に観察した。袋状の葉でも、作られ初めは、平らな葉と同じく平坦な形をしていた。また、葉の形づくりに深く関わる、葉の表側と裏側に特徴的な遺伝子が働く部位を調べ、平らな葉やハスのような盾状の葉と比較した。平らな葉で見られるパターンに類似しており、盾状の葉の形成パターンと明確に異なることを確かめた。

続きはソースで
<画像>
図1. サラセニア Sarracenia purpurea の袋のような葉(提供:基礎生物学研究所)
http://news.mynavi.jp/news/2015/03/17/107/images/001l.jpg

図2. 袋のような葉の進化について従来の仮説。形成初期の葉の断面を横から見たときの模式図(左)、形成中期の葉の断面を横から見たときの模式図(中央)、成熟した葉の正面写真(右)。(提供:基礎生物学研究所)
http://news.mynavi.jp/news/2015/03/17/107/images/002l.jpg

<参照>
プレスリリース - 食虫植物サラセニアの小動物を食べる葉ができる仕組みの発見 ~細胞の変化が著しい形の変化を引き起こす~
http://www.nibb.ac.jp/press/2015/03/16.html

Oriented cell division shapes carnivorous pitcher leaves of Sarracenia purpurea : Nature Communications : Nature Publishing Group
http://www.nature.com/ncomms/2015/150316/ncomms7450/full/ncomms7450.html

引用元: 【植物生理】食虫植物の袋状の葉ができる仕組み発見 - 基礎生物学研究所

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