1: 2014/07/29(火) 19:51:11.82 ID:???.net
京都大学の野田進教授らによる研究グループは、物体からの熱輻射スペクトルを選択でき、オン/オフを超高速で切り替えることができる技術を世界で初めて開発することに成功した。

物体は加熱されると光を放射するという性質を持ち、様々な光源に利用されてきた。
しかし、熱輻射によって得られる光には複数のスペクトル(波長成分)が混ざっており、オン/オフの切り替えにも時間がかかるという課題があった。

今回の研究では、熱輻射を得るために物体の温度を変化させるのではなく、物体内部で起きている光と電子の相互作用を直接制御することを試みた。その結果、量子井戸とフォトニック結晶の効果によって特定の熱輻射スペクトルを抽出できることや、これまでの約6,000倍の速さでオン/オフを切り替えられることを明らかにした。

研究メンバーは、「今回実証した狭帯域な熱輻射の高速変調動作は、赤外線を利用した環境・バイオ分野のセンシング、イメージング等の応用において、極めて有用な要素技術になることが期待され、超小型・安価・低消費パワーな分析が実現できると考えられます」とコメントしている。

なお、この内容は7月28日に「Nature Materials」電子版に掲載された。

http://www.zaikei.co.jp/files/general/2014072915274270big.jpg
http://www.zaikei.co.jp/article/20140729/206541.html

京都大学プレスリリース:物体からの熱輻射を超高速に制御することに世界で初めて成功
-望む波長の光のみを放射し、高速でON/OFFできる理想的な熱輻射光源の実現-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2014/140728_1.htm

"Realization of dynamic thermal emission control"
Nature Materials (2014) doi:10.1038/nmat4043
http://www.nature.com/nmat/journal/vaop/ncurrent/full/nmat4043.html

引用元: 【材料科学】京大、物体の熱輻射を超高速で制御することに成功 スペクトル選択して従来比6000倍の速さでオン/オフ

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