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磁性体

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1: 2014/12/17(水) 00:28:33.50 ID:???.net
掲載日:2014/12/16

東北大学は12月12日、鎖状と層状の2種類の低次元磁気格子からなる分子磁性体(分子磁石)を構造的に組み合わせることにより、それぞれの構成格子の構造と磁気的な特徴を併せ持つ新しい3次元格子からなる分子磁石を設計することに成功したと発表した。

同成果は、同大 金属材料研究所の福永大樹氏(同大学大学院 理学研究科化学専攻 博士前期課程2年)、宮坂等教授らによるもの。
詳細は、ドイツ化学会誌「Angewandte Chemie International Edition」に掲載された。

同物質では、類似の構成部位の層状構造をもつ磁性体とπスタック型カラム状構造をもつ磁性鎖を選択することにより、両者の構造的な特徴である2次元層とπスタック鎖(柱)を組み合わせた"πスタック型ピラードレイヤー構造"を溶液内で自己組織的に集積させ、層内の磁気秩序と層間の磁気秩序を一義的に制御する方法論を提案している。そして実際に、同方法により、磁気相転移温度TC=82Kの分子磁石をつくることに成功したという。

続きはソースで


<画像>
2次元層状磁性体と1次元格子磁性体の組み合わせによるピラードレイヤー構造構築の概念図
http://news.mynavi.jp/news/2014/12/16/198/images/001l.jpg

<参照>
"分子で磁石を創る"新たな設計法を開発 | プレスリリース | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2014/12/press20141212-02.html

<記事掲載元>
http://news.mynavi.jp/news/2014/12/16/198/

引用元: 【物理】東北大、分子磁性体を組み合わせて新しい分子磁石を作ることに成功

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1: ジャンピングエルボーアタック(WiMAX) 2013/08/06(火) 22:49:30.19 ID:h0H/A8c10● BE:3579181676-PLT(12001) ポイント特典

東北大など、カゴメ磁性体モデルで磁場に無反応状態の磁化プラトーを発見

東北大学と京都産業大学は、独IFW理論研究所と共同で、カゴメ格子構造をもつ磁性体モデルの磁化過程を正確に同定することに成功し、5つの磁化プラトーと呼ばれる、磁場に反応しないスピン状態の存在を明らかにしたと発表した。

同成果は、東北大大学院 理学研究科の柴田尚和准教授、京都産業大学 理学部の堀田知佐准教授らによる
もの。IFW理論研究所の西本理研究員と共同で行われた。詳細は、英国の科学雑誌「NatureCommunications」に掲載された。

通常の反強磁性体では、スピンが交互に向きを変えながら並ぶ規則的な構造が現れる。しかし、1970年代から、三角形の格子の頂点にスピンが存在する系の研究が進み、絶対零度までどのようなスピン構造の規則的配列も不安定になるフラストレートした状況を作り出すことができると考えられるようになり、その流れの中で、様々な向きにスピンがゆらぐ巨大なエントロピーを有するスピン液体の探索が始まった。2003年には、κ-ET2Cu2(CN)3という三角格子構造の有機物質で、スピン液体が見つかったが、現在に至っても、この有機物質およびカゴメ格子磁性体などのごく少数の物質でしかスピン液体と考えられる状態は観測されていない。

スピン液体の理論研究は、1990年代から精力的に行われ、カゴメ格子モデルが絶対零度までスピン液体状態を保つ最有力候補として注目を集めてきた。しかし、磁場をかけたときに、それとは異なる第2のスピン液体が現れることは予想されておらず、今回の研究で初めてその存在が明らかにされたこととなった。

元々、フラストレートした状況を生み出すモデルの理論的な取り扱いは難しく、最新のスーパーコンピュータを用いても、数十程度のスピンの系しか厳密に扱うことはできない。そのため、従来の理論研究では、階段状の磁化ステップしか得られず、磁化曲線の概形は分かるものの、磁化プラトーと呼ばれる、特殊な磁場中の安定状態を同定することは困難だった。

http://news.mynavi.jp/news/2013/08/06/159/

つづく
2: ジャンピングエルボーアタック(WiMAX) 2013/08/06(火) 22:50:06.79 ID:h0H/A8c10 BE:852186252-PLT(12001)
★図 
反強磁性体の局在スピン間には、互いに反対方向を向こうとする相互作用が働く。正方格子の場合は、すべての隣り合うスピンが互いに反対方向を向く反強磁性(左)状態が安定になる。一方、三角のユニットでは、3つのスピンがすべて互いに反対方向を向く配置は存在せず、スピン間にフラストレーションが生じる。カゴメ格子は、三角形をつなげて作る格子なので、特にフラストレーションが強く、絶対零度近くまで巨大なエントロピーが残ると考えられている 
a2de6105.jpg

http://news.mynavi.jp/news/2013/08/06/159/images/001l.jpg 

これら磁化プラトーのうち、1/9プラトーは、磁場中で実現する初めてのスピン液体になる。一般に、磁性体は、低温で対称性の破れを伴う相転移を起こし、強磁性や反強磁性のようなスピンの向きが固定された「固体」構造を形成する。スピン液体は、このような固定された構造をとらずに幾何学的フラストレーションと量子力学的揺らぎの効果によって、絶対零度でもスピンの向きが凍結しない状態を指す。1/9プラトーで今回新しく発見された状態は、Z3スピン液体と呼ばれる、実験のみならず理論モデルでもほとんど見つかったことのない新しいスピン液体である。カゴメ格子とは図2のように、竹で編んだ籠の網の目の構造をもつ格子のことで、例えば、ZnCu3(OH)6Cl2、Rb2Cu3SnF12のような遷移金属化合物は、このようなカゴメ格子に近い結晶構造を持ち、各格子点(白い網線の交点)上に電子スピンが局在している。 

★図 
今回の研究によって得られたカゴメ格子磁性体の磁化曲線。磁化が0、1/9、1/3、5/9、7/9の分数値に、磁化プラトーと呼ばれるフラットな構造が現れ、それぞれが異なった量子相を形成している。0と1/9のプラトーはZ2およびZ3スピン液体であり、後者は今回初めて見つかった。スピン液体の状態ではスピンは左上図のように空間的な磁気構造を持たない。一方、1/3、5/9、7/9のプラトーでは、星型をユニットとする磁化の周期的構造(右下図)が観測され、磁気的な「固体」相を形成している。 
e5de8547.jpg

http://news.mynavi.jp/news/2013/08/06/159/images/002l.jpg 

もう少しつづく



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