1: 2016/08/23(火) 17:56:59.28 ID:CAP_USER
マイタケ由来タンパク質がインフルエンザウイルスの増殖を抑制 | 理化学研究所
http://www.riken.jp/pr/press/2016/20160822_2/
要旨
理化学研究所(理研)小林脂質生物学研究室の小林俊秀主任研究員(研究当時)、牧野麻美特別研究員(研究当時)、阿部充宏専任研究員(研究当時)、石塚玲子専任研究員(研究当時)、村手源英研究員(研究当時)、岸本拓磨基礎科学特別研究員(研究当時)らの国際共同研究グループ※は、食用キノコのマイタケ[1]に脂質ラフトと呼ばれる動物細胞膜上の脂質構造に結合するタンパク質を発見し「ナカノリ注)」と名付けました。また、ナカノリの存在下ではインフルエンザウイルスの増殖が抑えられることを明らかにしました。
細胞膜上の脂質ラフトは、スフィンゴ脂質[2]とコレステロール[3]を主成分とした領域(脂質ドメイン)で、細胞膜を介した情報伝達、膜輸送、ウイルスやバクテリアの感染において重要な役割を果たしていると考えられています。しかし、その実態はよく分かっていませんでした。
今回、国際共同研究グループは、代表的なスフィンゴ脂質であるスフィンゴミエリン[2]とコレステロールを用いて人工的な脂質ラフトを作製し、結合するタンパク質のスクリーニングを行いました。その結果、マイタケ抽出液から新しいタンパク質を発見し「ナカノリ」と名付けました。
ナカノリには毒性がないため、生きた動物細胞での脂質ラフトの解析が可能になりました。また、超解像顕微鏡[4]、電子顕微鏡による観察で、脂質ラフトのサイズや脂質ラフトに存在するタンパク質の分布が明らかになるとともに、コレステロール代謝異常の患者由来の細胞で、細胞膜の脂質ラフトが正常細胞と異なっていることも分かりました。
さらに、インフルエンザ感染における脂質ラフトの役割について、ナカノリを使って調べました。その結果、インフルエンザウイルスは脂質ラフトの縁から出芽[5]することが分かりました。また、ナカノリ存在下では、培養細胞でのウイルスの増殖が抑えられることが明らかになりました。これまでの抗インフルエンザ薬はウイルスのタンパク質をターゲットとするため、ウイルスの変異によって効果がなくなることが問題となっていました。
本研究は、宿主の脂質ラフトが抗インフルエンザ薬のターゲットと成りうることを示すとともに、脂質ラフトに特異的に結合するナカノリが抗インフルエンザ薬として有用であることを示しています。
本研究は、米国の科学雑誌『The FASEB Journal』オンライン版(8月11日付け)に掲載されました。
注)脂質”ラフト=筏(いかだ)”に結合することを踏まえて民謡木曽節の一節「木曽の中乗り(筏乗り)」からとった。
続きはソースで
http://www.riken.jp/pr/press/2016/20160822_2/
要旨
理化学研究所(理研)小林脂質生物学研究室の小林俊秀主任研究員(研究当時)、牧野麻美特別研究員(研究当時)、阿部充宏専任研究員(研究当時)、石塚玲子専任研究員(研究当時)、村手源英研究員(研究当時)、岸本拓磨基礎科学特別研究員(研究当時)らの国際共同研究グループ※は、食用キノコのマイタケ[1]に脂質ラフトと呼ばれる動物細胞膜上の脂質構造に結合するタンパク質を発見し「ナカノリ注)」と名付けました。また、ナカノリの存在下ではインフルエンザウイルスの増殖が抑えられることを明らかにしました。
細胞膜上の脂質ラフトは、スフィンゴ脂質[2]とコレステロール[3]を主成分とした領域(脂質ドメイン)で、細胞膜を介した情報伝達、膜輸送、ウイルスやバクテリアの感染において重要な役割を果たしていると考えられています。しかし、その実態はよく分かっていませんでした。
今回、国際共同研究グループは、代表的なスフィンゴ脂質であるスフィンゴミエリン[2]とコレステロールを用いて人工的な脂質ラフトを作製し、結合するタンパク質のスクリーニングを行いました。その結果、マイタケ抽出液から新しいタンパク質を発見し「ナカノリ」と名付けました。
ナカノリには毒性がないため、生きた動物細胞での脂質ラフトの解析が可能になりました。また、超解像顕微鏡[4]、電子顕微鏡による観察で、脂質ラフトのサイズや脂質ラフトに存在するタンパク質の分布が明らかになるとともに、コレステロール代謝異常の患者由来の細胞で、細胞膜の脂質ラフトが正常細胞と異なっていることも分かりました。
さらに、インフルエンザ感染における脂質ラフトの役割について、ナカノリを使って調べました。その結果、インフルエンザウイルスは脂質ラフトの縁から出芽[5]することが分かりました。また、ナカノリ存在下では、培養細胞でのウイルスの増殖が抑えられることが明らかになりました。これまでの抗インフルエンザ薬はウイルスのタンパク質をターゲットとするため、ウイルスの変異によって効果がなくなることが問題となっていました。
本研究は、宿主の脂質ラフトが抗インフルエンザ薬のターゲットと成りうることを示すとともに、脂質ラフトに特異的に結合するナカノリが抗インフルエンザ薬として有用であることを示しています。
本研究は、米国の科学雑誌『The FASEB Journal』オンライン版(8月11日付け)に掲載されました。
注)脂質”ラフト=筏(いかだ)”に結合することを踏まえて民謡木曽節の一節「木曽の中乗り(筏乗り)」からとった。
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引用元: ・【医学/生化学】マイタケ由来タンパク質がインフルエンザウイルスの増殖を抑制 [無断転載禁止]©2ch.net
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