2: 2015/12/21(月) 08:00:59.08 ID:i0vg7xO0.net
研究成果のポイント
・独自の光学顕微鏡技術を駆使し,擬似液体層※1の形態変化の様子を非接触・非破壊で追跡することで,従来では測定が困難であった擬似液体層の物理的性質※2を定量的に
評価することに成功した。
・擬似液体層は,バルク水※3とは性質が明確に異なることを明らかにした。
・長年の謎であった氷の表面融解の機構解明に向けた新しいアプローチを提案。
研究成果の概要
氷の表面は 0℃以下であっても薄い水膜で濡れています。この現象は氷の「表面融解」として古くから知られていますが,氷の表面がなぜ濡れるのかは未だに大きな謎に包まれています。
本研究では,表面融解により生じる水膜「擬似液体層」に着目し,その物理的性質を独自の光学顕微鏡技術を駆使して調べました。その結果,擬似液体層の流れ易さ(表面張力粘性係数の比)がバルク水のそれと比べて,最大約 200 分の 1 にまで低下することが,すなわち氷表面を濡らす水膜はバルク水より流れにくいことが分かりました。この違いは氷界面に局在する水分子がバルク水には見られない特異な構造・運動性を持つことに起因していると考えられます。本研究成果は,長年の謎であった氷の表面融解のメカニズムを解明する上での重要な手掛かりになると期待されます。
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