理系にゅーす

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電極

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1: 2015/06/09(火) 21:58:55.93 ID:???.net
共同発表:マイクロとナノの複数の孔サイズを持つ多孔質材料の生産プロセスを確立~和紙を鋳型にした合金紙から高性能電極を作製~
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20150609/index.html

画像
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20150609/icons/zu1.gif
図1 階層構造を持った多孔質金属の作製方法
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20150609/icons/zu2.jpg
図2 NiMn合金紙の外観
薄くて多孔質なのでNiMn合金紙の下に置いた文字やロゴが透けて見える。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20150609/icons/zu3.jpg
図3 腐食後の階層性ポーラスニッケル
機械的延性があり、幅広い用途が期待できる。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20150609/icons/zu4.jpg
図4 階層性ポーラスニッケルの走査電子顕微鏡像
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20150609/icons/zu5.jpg
図5
(a) 階層性ポーラスニッケルの透過電子顕微鏡像。
(b) 階層性ポーラスニッケルの元素マッピング。測定した場所のTEM像(白黒)、ニッケル(赤)、マンガン(緑)、酸素(青)マッピングを合わせた画像(Mix)。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20150609/icons/zu6.jpg
図6 ナノポーラス金属の3次元像(注1参照)


(前略)

<研究の背景と経緯>
エネルギー変換・物質変換反応を利用している蓄電池や燃料電池で、「電極」は重要な構成部材となっています。

電極をナノレベルまで多孔質化すると、そのナノ構造を設計・制御・活用することで従来にない特性が得られます。現在の市販の電極には主にマイクロポーラス金属が用いられていますが、比表面積が比較的小さいという問題があります。比表面積が大きいと、電極触媒反応を促進できるという利点が生まれることから、比表面積の向上が求められていました。

東北大学では「脱合金化法」によるナノポーラス金属に長年取り組んでおり、比表面積の向上は達成できますが、孔がナノレベルで小さいため、気体や液体の圧力損失が高く応用は限られていました。そこで、東北大学と太盛工業株式会社との産学協同で、マイクロからナノにわたる高次の孔サイズを持っている多孔質材料の開発を行いました。

<研究の内容>
開発した作製方法を図1に示します。まず、ガスアトマイズ法注4)により5マイクロメートル以下のマイクロ金属粒子もしくは合金粒子を作製します。それをスラリー注5)にして和紙に染みこませます。
これを焼結することで、スラリーや和紙の成分が除去されて、マイクロ金属粒子のみが焼結されて合金紙になります。

この合金紙はすでにマイクロポーラス構造になっています(和紙はありふれた身近なマイクロポーラス材料です)。この合金紙を酸性溶液で処理することで、イオン化して溶液中に溶け出す元素を選択腐食することにより、合金繊維がナノポーラス化します。これによって、マイクロからナノにわたる高次の孔サイズを持った多孔質材料ができます。一例としてNiMn合金紙を作製しました。外観を図2に示します。Mnを脱合金化することで、比表面積は腐食前の1m2/gから
腐食後は100m2/gと100倍になり、ナノ構造化の寄与が明確になりました。また、厚さを薄くすることで腐食後も機械的延性(柔軟性)は保たれていました(図3)。

続きはソースで

image


引用元: 【材料科学】マイクロとナノの複数の孔サイズを持つ多孔質材料の生産プロセスを確立 和紙を鋳型にした合金紙から高性能電極を作製

マイクロとナノの複数の孔サイズを持つ多孔質材料の生産プロセスを確立 和紙を鋳型にした合金紙から高性能電極を作製の続きを読む

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1: 2015/05/03(日) 18:06:55.47 ID:???.net
理研、太陽光を高効率で水素に変換して貯蔵  :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO86353080R00C15A5000000/
太陽光エネルギーを水素へ高効率に変換 | 理化学研究所
http://www.riken.jp/pr/press/2015/20150428_1/

画像
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20150428_1/fig1.jpg
図1 自然エネルギーを用いた自立型のエネルギーシステム
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20150428_1/fig2.jpg
図2 簡単な水分解装置
電解液に用いる塩や電極自身が酸化されないような物質を用いる必要があるため、電解質には炭酸ナトリウムなど、電極には黒鉛などが使用される。
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20150428_1/fig3.jpg
図3 電気化学セルの構造の模式図
最も特徴的なことは、電解質として溶液ではなく固体である導電性ポリマーを用いた点。この導電性ポリマーを用いることで、酸化・還元反応で生成した物質が混ざらず、酸化・還元で生成した物質が元の物質に戻ることがない。
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20150428_1/fig4.jpg
図4 水分解電気化学セルの電流-電圧特性
電極反応面積が4cm2である電気化学セルを使用。理論的に水が水素に変換されるのに必要な電圧(1.23V)と実際に化学反応が開始した電圧(1.48V)を示した。また、化学反応が起こり、電気化学セルに電流が1A流れるのに必要な電圧は、1.87Vであった。この実際に化学反応により電流が1A流れるのに必要な電圧1.87Vと理論的に水から水素に変換できるとされる電圧1.23Vの差を過電圧と呼ぶ。
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20150428_1/fig5.jpg
図5 タンデム型太陽電池、電気化学セルの電流-電圧特性
実際にタンデム型電池と電気化学セルを直列につなぎ、ソーラーシミュレーター光照射(10.12SUN)の元で動作させた場合の電流-電圧特性。太陽電池の最大出力点と電気化学セルの動作点との間に大きな差があることが分かる。
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20150428_1/fig6.jpg
図6 タンデム型電池2個、電気化学セルを3個直列に接続したときの電流-電圧特性
タンデム型電池2個、電気化学セル3個を直列に接続し、ソーラーシミュレーター光照射(10.95SUN)の元で動作させた場合の電流-電圧特性。太陽電池の最大出力点と電気化学セルの動作点との間が小さくなり、エネルギーロスが小さくなっていることが分かる。


 理化学研究所は2015年4月28日、太陽光を水素として貯蔵する安価で簡便なシステムを構築し、エネルギー変換効率15.3%を達成したと発表した。理研・社会知創成事業イノベーション推進センター中村特別研究室の中村振一郎特別招聘研究員と藤井克司客員研究員(東京大学特任教授)らの研究チームによる成果である。

 同研究チームは、再生可能エネルギーで発電した電力を利用し、電気化学的な手法を用いて水素を得て、それを貯蔵するシステムの開発に取り組んだ。植物は葉の中でアンテナ機構という精妙なナノ構造を用いて光合成を行い、炭水化物を貯蔵する。研究チームは、こうした光合成の機構を応用し、のこぎり状の断面構造を持つ「フレネルレンズ」を用いて集光するタンデム(多接合)型太陽電池を電源とする水分解電気化学セルで水素を発生させ、貯蔵することに成功した。

続きはソースで

no title


(日経BPクリーンテック研究所 金子憲治)

引用元: 【エネルギー技術】理研、太陽光を高効率で水素に変換して貯蔵 変換効率を15.3%まで高めることに成功

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1: 2015/03/05(木) 21:46:38.65 ID:???.net
掲載日:2015年3月5日
http://news.mynavi.jp/news/2015/03/05/249/

00


 正極と負極、電解質のすべてが固体から構成される全固体リチウム電池で、極めて低い電極/電解質界面抵抗を実現するのに、東北大学原子分子材料科学高等研究機構の春田正和(はるた まさかず)助手(現・同志社大学准教授)と白木将(しらき すすむ)講師、一杉太郎(ひとすぎ たろう)准教授らが成功した。電極(コバルト酸リチウム)と電解質(窒素添加リン酸リチウム)からなる高品質な界面を作り、その界面抵抗を、液体電解質を使う場合よりも低く抑えた。
全固体リチウム電池の実用化に向けて、課題が解決できる見通しをつけた。3月4日付の米化学会誌Nano Lettersオンライン速報版で発表した。

 全固体リチウム電池は、高い安全性とエネルギー密度を両立する次世代の高性能畜電池として期待されている。
液体の電解質を用いないため、 液漏れや発火の危険がなく、安全性が高い。しかし、その実用化には課題が多い。
特に、電極と電解質の界面における抵抗(電極/電解質界面抵抗)が高く、リチウムイオンの移動が制限されてしまうため、高速の充放電が困難だった。

 研究グループは、試料作製からイオン伝導性の測定まですべてに関して、超高真空下で実施できる同一の実験装置をトヨタ自動車と共に東北大学に建設した。この装置で、成膜条件を最適化し、不純物や欠陥の少ない高品質な薄膜を積層して全固体薄膜電池を作製した。試料を一度も大気にさらしていないため、理想的な電極/電解質界面ができ上がった。

 そして、その電極/電解質界面のイオン伝導性を測定した。その結果、コバルト酸リチウムと窒素添加リン酸リチウムの界面で原子配列の乱れを減らすと、界面抵抗が極めて低い8.6Ωcm2を得た。この値は、これまで報告されていた全固体電池の値の1/10程度、液体電解質を用いた電池の界面 抵抗の1/3程度だった。

続きはソースで

<画像>
図1. 全固体リチウム薄膜電池の写真(左)および断面図の概略図(右)(提供:東北大学)
http://news.mynavi.jp/news/2015/03/05/249/images/001l.jpg

図2. 全固体薄膜電池の電極/電解質界面の抵抗測定結果。青色の円弧の大きさから、電極/電解質界面の抵抗が8.6Ωcm2と見積もることができる。(提供:東北大学)
http://news.mynavi.jp/news/2015/03/05/249/images/002l.jpg

<参照>
全固体電池において、極めて低い電極/電解質界面抵抗... | プレスリリース | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2015/03/press20150303-01.html

Negligible “Negative Space-Charge Layer Effects” at Oxide-Electrolyte/Electrode Interfaces of Thin-Film Batteries - Nano Letters (ACS Publications)
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/nl5035896

引用元: 【材料科学/電気化学】低い界面抵抗を実現、全固体電池に前進 - 東北大

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1: 2015/03/10(火) 14:54:41.84 ID:???.net
掲載日:2015年3月9日
http://news.mynavi.jp/news/2015/03/09/257/

 産業技術総合研究所(産総研)は3月6日、多孔質の酸化タングステン(WO3)などを積層した半導体光電極を用いて、太陽光エネルギーで水を分解し、水素製造と同時にさまざまな高付加価値の化学薬品を効率良く製造する技術を開発したと発表した。

01 (2)


 今回、タングステン酸イオンを含む溶液を導電性ガラスにスピンコートし焼成する簡便な方法で成膜した多孔質の酸化タングステン膜の半導体光電極を作製。膜厚を厚くし、さらに光散乱を有効利用しながら光吸収効率を大きくすることで、水素と同時にさまざまな高付加価値の酸化剤を効率良く製造できた。

 光電極と対極との間には逆反応を防ぐためにイオン交換膜を配置。酸化剤としては、硫酸水溶液(HSO4-)から過硫酸(S2O82-)、食塩(NaCl)水溶液から次亜塩素酸塩(ClO-)、炭酸塩水溶液から過酸化水素(H2O2)、ヨウ素酸塩(IO3-)を含む水溶液から過ヨウ素酸塩(IO4-)、三価セリウム塩(Ce3+)を含む水溶液から四価セリウム塩(Ce4+)などを含む水溶液が効率良く製造できた。S2O82-、ClO-、H2O2に関しては、これまでの報告の中で最も高い性能が得られた。
またIO4-およびCe4+生成はまったく新規な反応となる。

続きはソースで

<画像>
太陽光と光電極による高付加価値な酸化剤および水素の製造
http://news.mynavi.jp/news/2015/03/09/257/images/001l.jpg

光電極による有用な化学薬品製造の反応機構
http://news.mynavi.jp/news/2015/03/09/257/images/002l.jpg

WO3光電極による水素と過硫酸製造の電流電圧特性(疑似太陽光照射下)
http://news.mynavi.jp/news/2015/03/09/257/images/003l.jpg

<参照>
産総研:光電極を用いた酸化剤と水素の効率的な製造方法を開発
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2015/pr20150306/pr20150306.html

<関連>
産総研:酸化物光電極を用いた水分解による水素製造の世界最高効率を達成
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2012/pr20120312/pr20120312.html

引用元: 【光化学/エネルギー】産総研、光電極を用いた酸化剤と水素の効率的な製造方法を開発

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1: 2014/12/15(月) 23:40:01.18 ID:???.net
掲載日:2014/12/11

東北大学は12月9日、3次元構造を持つグラフェンによる高性能な水素発生電極を開発したと発表した。

同成果は、同大 原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の伊藤良一助教、陳明偉教授らによるもの。詳細は、ドイツの科学雑誌「Angewandte Chemie International Edition」に近日中に掲載される。

水素はクリーンなエネルギー媒体として期待され、製造、輸送および貯蔵のそれぞれの面から技術開発が進められている。その中で、水素ステーションなどで水素を"その場発生"させて供給する方法に注目が集まっているが、そのための水の電気分解法にはエネルギー利用効率の向上や電極の小型化などの課題がある。また、水素発生用電極材料としては、白金が最も優れているが、コストが高いことから白金に変わるニッケルなどの代替材料の開発が望まれている。

研究グループは、平板電極と比べて単位触媒体積あたりの表面積を500倍程度まで増大させ、かつ、窒素と硫黄を少量添加した3次元ナノ多孔質グラフェンの作製に成功し、その電極特性を測定した結果、水素発生電極として機能することを見出した。
さらに、この電極は現在白金代替金属として期待されているニッケルと同等の電気エネルギーで水素を発生することが分かったという。

続きはソースで

<画像>
http://news.mynavi.jp/news/2014/12/11/114/images/001l.jpg

<記事掲載元>
http://news.mynavi.jp/news/2014/12/11/114/

<参照>
貴金属触媒を使わない水素発生電極の開発 | AIMR
http://www.wpi-aimr.tohoku.ac.jp/jp/news/press/2014/20141210_000521.html

引用元: 【技術】東北大、貴金属触媒を使わないグラフェンの水素発生電極を開発

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1: 2014/11/20(木) 22:23:21.18 ID:???0.net
脳だけで車椅子を操作、サルで実験
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20141120001&expand
Dan Vergano, National Geographic News November 20, 2014


 頭の中で念じただけで車椅子やパワーアシストスーツを動かすことができる。
そんな研究が実験段階に入り、脳科学は驚くべき進化を見せようとしている。

 今年6月にブラジルで開催されたサッカーのワールドカップ開会式で、身体の麻痺した男性がパワーアシストスーツを身に着けて、始球式のボールを蹴る姿を世界が目撃した。このスーツを開発したデューク大学の脳神経科学者ミゲル・ニコレリス(Miguel Nicolelis)氏は今月、北米神経科学学会の会議で、自身の立ち上げた「ウォーク・アゲ◯ン・プロジェクト」による最新の研究成果である「ブレイン・マシン・インタフェース」を発表した。

 その実験では、脳波を読み取ってそれに反応して動くロボットスーツを身につけ、8人の麻痺患者が実際に歩くことができたという。数人の患者が「砂の上を歩いているようだ」との感想を持ったと、ニコレリス氏は報告している。
「実際私たちは、患者の脳をごまかして、この体を動かしているのは機械ではなく、自分の力だと信じ込ませることに成功した」。

 シアトルにあるワシントン大学の脳神経科学者エバーハード・フェッツ(Eberhard Fetz)氏は、麻痺患者の脳をよく知ることによって技術が進歩し、新たな発見が生まれると話す。脊髄を損傷して身体的麻痺症状を起こす患者は、世界で年間約13万人に及ぶ。過去10年以上の間、研究者たちはこうした患者を支援するためのロボットと脳のインタフェースを研究してきた。そしてようやく今、パワーアシストスーツはボランティア患者を使った臨床実験の初期段階に入りつつある。

◆サルが動かす車椅子

「ブレイン・マシン・インタフェース」という言葉は、近年盛んに目にするようになった。例えばブラウン大学のジョン・ドノヒュー(John Donoghue)氏による研究で、脳に埋め込まれた電極が操作するロボットの腕で、麻痺患者がコーヒーを飲んだり物を持ち上げることができたというニュースが話題になった。

 ニコレリス氏はさらに、脳の奥深くに電極を埋め込まれた2匹のアカゲザルが、訓練の結果頭で念じただけで車椅子を動かすことに成功したと報告した。この研究の狙いの一つは、将来的に『脳のペースメーカー』を患者の脳に埋め込み、脳からの鮮明な信号を受け取ってロボットの人工装具をコントロールする技術の開発である。

 脳の奥深くに埋め込まれた装置の方が、頭皮に取り付けただけのセンサーよりもはるかに読み取りやすい信号を送ることができる。それによってサルは、比較的短時間で車椅子の操作を学習することができた。

◆ないはずの四肢を感じる脳

 実験的パワーアシストスーツを使った歩行訓練が、患者に予想外の効果をもたらすことも明らかになった。ニコレリス氏の患者は、訓練を行った1年間で筋肉の緊張、心臓、消化機能が向上したという。

 中でも特に驚かされたのは、スーツを着用して速く歩けば歩くほど、より自然に歩いているような感覚を覚えることである。

 麻痺は足先の感覚を奪い、患者はまっすぐに立つことに不安感を覚え、まるで宙に浮いているような感覚を持つことがある。しかし、人間の脳は実際にはなくなってしまった体の一部を埋め合わせて感じ取る能力に長けている。例えば、切断されてしまった腕がまだそこにあるように痛みを感じるという症例は多く報告されている。それと同様のことがスーツを着用して歩行訓練を行う麻痺患者にも働くという。

「ゆっくり歩けば砂の上を歩いているような、速く歩けば草の上を、もっと速く歩けば熱いアスファルトの上を歩いているような感覚を覚える」。


画像
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_images/nationalgeographic-1763757_86078_990x742_600x450.jpg
↑アカゲザルの脳の運動皮質に電極を埋め込み、そこから送られる信号をコンピュータが受け取り、空気圧で動くパワーアシストスーツを操作してサルを歩行させる。デューク大学のミゲル・ニコレリス(Miguel Nicolelis)氏のチームは、これと似たような装置を開発して、身体の麻痺した人間が再び歩けるようになる研究に取り組んでいる。
Photograph by Robert Clark / National Geographic Creative

引用元: 【科学/医療】脳だけで車椅子を操作、サルで実験 [11/20]

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