1: 2015/01/15(木) 21:12:10.91 ID:???.net
掲載日:2015年1月15日
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ドイツの石炭火力発電所から蒸気が立ち昇る。(Photograph by Patrick Pleul, dpa/Corbis)
http://nationalgeographic.jp/nng/article/20150113/431556/ph_thumb.jpg
世界の平均気温の上昇を2℃未満に抑えるには、カナダのオイルサンド、北極の海底に眠る石油、世界中に埋蔵されている石炭などの化石燃料を新たに採掘すべきではない、という研究結果が、1月7日「Nature」誌に掲載された。
産業革命前と比べた平均気温の上昇を2℃よりも低くすることは、各国が合意した国際的な目標となっている。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、この目標を達成するには、2050年までの温室効果ガスの総排出量を1100ギガトン(1.1兆トン)以内に抑えなければならないという。
しかし、「世界中で炭素税を課すなどして、各国の政策を劇的に転換しない限り、平均気温の上昇を2℃未満にするという目標は達成できないだろう」と、今回の研究を発表した英国ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(UCL)持続可能資源研究所(Institute for Sustainable Resources)の研究者らは指摘している。
現実の世界は、理想とかけ離れた道筋をたどっている。国際エネルギー機関(IEA)によると、二酸化炭素の排出量は、2050年よりも10年早く1100ギガトンを超えると予想しているからだ。
|採掘しても利用できない
では、2050年まで排出量が基準値を超えないよう抑制するには、どの化石燃料を使わないようにすればいいのだろうか? この疑問に答えるため、英国UCL持続可能資源研究所の研究者たちは、二酸化炭素排出にかかるコストを考慮した場合、化石燃料の利用量がどう変化するかの経済的シナリオを、コンピューターでモデル化した。
経済モデルを用いた英国ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(UCL)による研究結果。二酸化炭素排出量の目標を満たす化石燃料の利用制限が地域別にパーセンテージで示されている。(EMILY M. ENG, NG STAFF. SOURCE: C. MCGLADE AND P. EKINS. NATURE)
画像
http://nationalgeographic.jp/nng/article/20150113/431556/01.jpg
それによると、規制や法律で既に石炭採掘が制限されている米国で、埋蔵量の92%が利用できなくなるという結果が出た。
ちなみに欧州が78%、中国とインドは合わせて66%だった。
石炭が使えないなら、化石燃料の中でも天然ガスがその穴埋めになるだろうと論文の共著者クリストフ・マクグレードは述べる。「天然ガスは、将来の低炭素エネルギー化に向けた橋渡し的な燃料、あるいは中間的な燃料と言われます」
「でも、天然ガスだけではエネルギー需要を満たすことはできず、再生可能エネルギーや原子力、バイオ燃料が必要になる」とマクグレードは指摘する。また、天然ガスの使用量もいずれは制限されて、2050年までに埋蔵量の半分が使えなくなるだろう。
続く
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ドイツの石炭火力発電所から蒸気が立ち昇る。(Photograph by Patrick Pleul, dpa/Corbis)
http://nationalgeographic.jp/nng/article/20150113/431556/ph_thumb.jpg
世界の平均気温の上昇を2℃未満に抑えるには、カナダのオイルサンド、北極の海底に眠る石油、世界中に埋蔵されている石炭などの化石燃料を新たに採掘すべきではない、という研究結果が、1月7日「Nature」誌に掲載された。
産業革命前と比べた平均気温の上昇を2℃よりも低くすることは、各国が合意した国際的な目標となっている。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、この目標を達成するには、2050年までの温室効果ガスの総排出量を1100ギガトン(1.1兆トン)以内に抑えなければならないという。
しかし、「世界中で炭素税を課すなどして、各国の政策を劇的に転換しない限り、平均気温の上昇を2℃未満にするという目標は達成できないだろう」と、今回の研究を発表した英国ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(UCL)持続可能資源研究所(Institute for Sustainable Resources)の研究者らは指摘している。
現実の世界は、理想とかけ離れた道筋をたどっている。国際エネルギー機関(IEA)によると、二酸化炭素の排出量は、2050年よりも10年早く1100ギガトンを超えると予想しているからだ。
|採掘しても利用できない
では、2050年まで排出量が基準値を超えないよう抑制するには、どの化石燃料を使わないようにすればいいのだろうか? この疑問に答えるため、英国UCL持続可能資源研究所の研究者たちは、二酸化炭素排出にかかるコストを考慮した場合、化石燃料の利用量がどう変化するかの経済的シナリオを、コンピューターでモデル化した。
経済モデルを用いた英国ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(UCL)による研究結果。二酸化炭素排出量の目標を満たす化石燃料の利用制限が地域別にパーセンテージで示されている。(EMILY M. ENG, NG STAFF. SOURCE: C. MCGLADE AND P. EKINS. NATURE)
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http://nationalgeographic.jp/nng/article/20150113/431556/01.jpg
それによると、規制や法律で既に石炭採掘が制限されている米国で、埋蔵量の92%が利用できなくなるという結果が出た。
ちなみに欧州が78%、中国とインドは合わせて66%だった。
石炭が使えないなら、化石燃料の中でも天然ガスがその穴埋めになるだろうと論文の共著者クリストフ・マクグレードは述べる。「天然ガスは、将来の低炭素エネルギー化に向けた橋渡し的な燃料、あるいは中間的な燃料と言われます」
「でも、天然ガスだけではエネルギー需要を満たすことはできず、再生可能エネルギーや原子力、バイオ燃料が必要になる」とマクグレードは指摘する。また、天然ガスの使用量もいずれは制限されて、2050年までに埋蔵量の半分が使えなくなるだろう。
続く
引用元: ・【環境/エネルギー】化石燃料は不可?――最新温暖化研究の驚くべき提言
化石燃料は不可?――最新温暖化研究の驚くべき提言の続きを読む