1: 2018/08/16(木) 12:19:36.11 ID:CAP_USER
IBMが開発した人工知能システム「Watson(ワトソン)」は、2011年にアメリカで行われたクイズ大会「Jeopardy!」に出場し、人間の参加者よりも多くの賞金を獲得して世界的な注目を浴びました。そんなワトソンを利用した医療診断システムをIBMは開発しており、これまでに多額の投資を行ってきましたが、「ワトソンの診断システムは実用的なレベルにはほど遠い」という主張が専門家らによってなされています。
Playing Doctor with Watson: Medical Applications Expose Current Limits of AI - SPIEGEL ONLINE
http://www.spiegel.de/international/world/playing-doctor-with-watson-medical-applications-expose-current-limits-of-ai-a-1221543.html
IBMは多額の資金を投入して開発したワトソンを、医療分野に応用しようと試みています。世界の医療業界は数兆ドル(約数百兆円)もの巨大なマーケットであり、人間がさまざまな病気を克服したいという希望を持ち続ける限り、今後も成長し続ける見込みもあります。医療分野は毎日のように新たな研究成果が発表されるため、医療知識の量は3年ごとに2倍になるともいわれており、人間の医者では追い切れない最新の医療トレンドを蓄積できる人工知能を医療分野に応用しようとする試みは、理にかなっていると感じられます。
病気の診断にワトソンを利用するプロジェクトは、ドイツのギーセン大学とマークブルク大学の付属病院で行われていました。IBMはワトソンの医療診断システムの優秀さを証明しようとしましたが、実際にはワトソンの病気診断システムが期待されていたほど優秀でないことが判明してしまいました。たとえば、来院した患者が胸の痛みを訴えている場合、通常の医師であれば心臓発作や狭心症、大動脈の破裂などをまず最初に疑います。ところが、ワトソンは胸の痛みという症状の背後には、珍しい感染症があるという不可解な診断を下したとのこと。
Rhön-Klinikum AGというマークブルク大学付属病院を傘下に持つ医療機関でCEOを務めるシュテファン・ホルツィンガー氏は、マークブルク大学で行われていたワトソンの臨床テストを見学し、「ワトソンに専門的な医学的理解があるとは思えず、このプロジェクトを継続するのはラスベガスのショーに投資するのと変わらない」と感じたそうです。
結局、ホルツィンガー氏はワトソンを実際の患者の診察に応用する前の段階で、IBMとのプロジェクトを打ち切ると2017年に決定しました。ところが、IBMは単なる打ち切りに終わった大学病院におけるプロジェクトを、まるで「成功したテスト」であるかのように宣伝していると、ホルツィンガー氏は述べています。
マークブルク大学でワトソンが直面した大きな問題には、言語の認識もあったとされています。ワトソンは患者の病気を診断する時に、医者が患者から得た情報をまとめた文書やカルテ、検査結果などをスキャンし、病気の手がかりとなる情報を得ていたとのこと。ところが、ワトソンは文章の複雑な言い回しをうまく理解することができず、正確な診断結果を下すことができなかったそうです。たとえば、医者が使う「~という可能性を排除することはできない」という否定寄りの微妙なフレーズの解釈は、ワトソンにとって非常に難しいものだったとのこと。
加えて、医師も患者の診断結果を非常に簡略化して書く傾向にあり、「HR 75, SR, known BAV」と書けば「平常時の心拍数が75、大動脈二尖弁あり」ということを意味しますが、ワトソンはソフトウェアにこれらの略語を学習させるまで、文章の意味を理解することができません。一度学習させればワトソンも略語を理解することができますが、ワトソンに医師のカルテを理解させるためには、膨大な数の略語をソフトウェアに登録する必要があります。
もちろん、ワトソン以外の人工知能による医療診断が完璧だというわけではなく、Isabel Healthcare platformやPhenomizerといった医療診断システムも、完璧な診断結果を得られるわけではありません。ワトソンが診断を誤ってしまうことも仕方のないことではありますが、IBMはワトソンを「他のどの医療診断システムよりも優れている」と主張しており、ドイツの大学病院における失敗はIBMにとって喜ばしいものではないとのこと。
https://i.gzn.jp/img/2018/08/16/watson-expose-current-ai-limit/05_m.jpg
https://i.gzn.jp/img/2018/08/16/watson-expose-current-ai-limit/00_m.jpg
GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20180816-watson-expose-current-ai-limit/
Playing Doctor with Watson: Medical Applications Expose Current Limits of AI - SPIEGEL ONLINE
http://www.spiegel.de/international/world/playing-doctor-with-watson-medical-applications-expose-current-limits-of-ai-a-1221543.html
IBMは多額の資金を投入して開発したワトソンを、医療分野に応用しようと試みています。世界の医療業界は数兆ドル(約数百兆円)もの巨大なマーケットであり、人間がさまざまな病気を克服したいという希望を持ち続ける限り、今後も成長し続ける見込みもあります。医療分野は毎日のように新たな研究成果が発表されるため、医療知識の量は3年ごとに2倍になるともいわれており、人間の医者では追い切れない最新の医療トレンドを蓄積できる人工知能を医療分野に応用しようとする試みは、理にかなっていると感じられます。
病気の診断にワトソンを利用するプロジェクトは、ドイツのギーセン大学とマークブルク大学の付属病院で行われていました。IBMはワトソンの医療診断システムの優秀さを証明しようとしましたが、実際にはワトソンの病気診断システムが期待されていたほど優秀でないことが判明してしまいました。たとえば、来院した患者が胸の痛みを訴えている場合、通常の医師であれば心臓発作や狭心症、大動脈の破裂などをまず最初に疑います。ところが、ワトソンは胸の痛みという症状の背後には、珍しい感染症があるという不可解な診断を下したとのこと。
Rhön-Klinikum AGというマークブルク大学付属病院を傘下に持つ医療機関でCEOを務めるシュテファン・ホルツィンガー氏は、マークブルク大学で行われていたワトソンの臨床テストを見学し、「ワトソンに専門的な医学的理解があるとは思えず、このプロジェクトを継続するのはラスベガスのショーに投資するのと変わらない」と感じたそうです。
結局、ホルツィンガー氏はワトソンを実際の患者の診察に応用する前の段階で、IBMとのプロジェクトを打ち切ると2017年に決定しました。ところが、IBMは単なる打ち切りに終わった大学病院におけるプロジェクトを、まるで「成功したテスト」であるかのように宣伝していると、ホルツィンガー氏は述べています。
マークブルク大学でワトソンが直面した大きな問題には、言語の認識もあったとされています。ワトソンは患者の病気を診断する時に、医者が患者から得た情報をまとめた文書やカルテ、検査結果などをスキャンし、病気の手がかりとなる情報を得ていたとのこと。ところが、ワトソンは文章の複雑な言い回しをうまく理解することができず、正確な診断結果を下すことができなかったそうです。たとえば、医者が使う「~という可能性を排除することはできない」という否定寄りの微妙なフレーズの解釈は、ワトソンにとって非常に難しいものだったとのこと。
加えて、医師も患者の診断結果を非常に簡略化して書く傾向にあり、「HR 75, SR, known BAV」と書けば「平常時の心拍数が75、大動脈二尖弁あり」ということを意味しますが、ワトソンはソフトウェアにこれらの略語を学習させるまで、文章の意味を理解することができません。一度学習させればワトソンも略語を理解することができますが、ワトソンに医師のカルテを理解させるためには、膨大な数の略語をソフトウェアに登録する必要があります。
もちろん、ワトソン以外の人工知能による医療診断が完璧だというわけではなく、Isabel Healthcare platformやPhenomizerといった医療診断システムも、完璧な診断結果を得られるわけではありません。ワトソンが診断を誤ってしまうことも仕方のないことではありますが、IBMはワトソンを「他のどの医療診断システムよりも優れている」と主張しており、ドイツの大学病院における失敗はIBMにとって喜ばしいものではないとのこと。
https://i.gzn.jp/img/2018/08/16/watson-expose-current-ai-limit/05_m.jpg
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GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20180816-watson-expose-current-ai-limit/

引用元: ・【AI】IBMの人工知能「Watson(ワトソン)」による医療診断システムは「実用に耐えうるものではない」という主張[08/16]
4: 2018/08/16(木) 12:32:23.04 ID:sMUbNBhc
>医者が患者から得た情報をまとめた文書やカルテ、検査結果などをスキャンし、
病気の手がかりとなる情報を得ていたとのこと。
ならワトソン君が理解できるような問診票を作ってやり取りすればいいのか。
病気の手がかりとなる情報を得ていたとのこと。
ならワトソン君が理解できるような問診票を作ってやり取りすればいいのか。
25: 2018/08/16(木) 13:48:40.15 ID:ScV8O9eQ
>>4 だよな。ワトソン専用の患者情報入力ソフトをなんで作らなかったんだろ。
38: 2018/08/16(木) 15:20:07.51 ID:BOxH81VO
>>4
AI開発ではそこが問題が多い。ティーチング用データが実はゴミばかりとか,
従来のデータベースでのデータ項目は実はあまり意味を持たないとか。結局,
一からデータとりなおしになったりとか。
AI開発ではそこが問題が多い。ティーチング用データが実はゴミばかりとか,
従来のデータベースでのデータ項目は実はあまり意味を持たないとか。結局,
一からデータとりなおしになったりとか。
5: 2018/08/16(木) 12:36:06.42 ID:Tygk3lvr
世間が騒ぎ出すころには本尊はもう次に軸足を移してるよ
6: 2018/08/16(木) 12:43:27.66 ID:/awbWbhA
本命はHAL9000
7: 2018/08/16(木) 12:53:26.65 ID:S/nRc3Yz
あれ? めったにお目にかかれない難病に気づいたんではなかった? ワトソン君
8: 2018/08/16(木) 12:53:47.43 ID:TjONU5iL
>人間の医者では追い切れない最新の医療トレンド
これは事実
俺も毎日読んでる
仕事してたらたくさん読めるわけがない
しかも、仕事してたらその分野くらいしか読めないはず
たくさん読めば人間のほうが優秀だよ
最初は分からんがね
たくさん読めば科学的な厳密な検証がなくてもおおよその予想がついてくる
これは事実
俺も毎日読んでる
仕事してたらたくさん読めるわけがない
しかも、仕事してたらその分野くらいしか読めないはず
たくさん読めば人間のほうが優秀だよ
最初は分からんがね
たくさん読めば科学的な厳密な検証がなくてもおおよその予想がついてくる
9: 2018/08/16(木) 12:55:39.43 ID:TjONU5iL
グーグル見てりゃわかること
10: 2018/08/16(木) 12:56:38.81 ID:IIz9VSRl
実用に耐えうるシステムになるまで、さらに開発は続くのである。
12: 2018/08/16(木) 12:59:40.14 ID:bTDraK2T
まだまだ完成には程遠いだろ。
大抵この手の記事に談話寄せたりする奴は海外でも既得権益を守りたいって層だからな。
まぁ、間違いなく10年20年後には人間より信頼できるようになるよ。
大抵この手の記事に談話寄せたりする奴は海外でも既得権益を守りたいって層だからな。
まぁ、間違いなく10年20年後には人間より信頼できるようになるよ。
13: 2018/08/16(木) 13:00:17.36 ID:8/wfHl81
Windowsのワトソンとどっこいどっこいっていうことか。
32: 2018/08/16(木) 14:18:39.98 ID:syujFH46
>>13
あれって今どうなってるの?
最新のWindowsでも載ってるの?
あれって今どうなってるの?
最新のWindowsでも載ってるの?
59: 2018/08/16(木) 20:53:41.95 ID:416ahVBt
>>32
7までは載ってた
8以降は削除
7までは載ってた
8以降は削除
14: 2018/08/16(木) 13:13:48.99 ID:oVSk2KUJ
診断に迷ったらワトソン使えばいい
今のところ道具の一つに過ぎないが、ないよりマシ
今のところ道具の一つに過ぎないが、ないよりマシ
16: 2018/08/16(木) 13:18:20.47 ID:JTVs89mj
DeepMindのAlphaGoもそうだけど、
ゲームレベルと現実世界は雲泥の差なのよね。
所詮お遊び程度。
ゲームレベルと現実世界は雲泥の差なのよね。
所詮お遊び程度。
18: 2018/08/16(木) 13:23:24.44 ID:6SXNS07c
ワトソン君は英語脳なのでドイツ語の
難しい言い回しが理解できなかったのかな。
難しい言い回しが理解できなかったのかな。
19: 2018/08/16(木) 13:23:45.34 ID:g0sS5i05
10年もせずにセカンドオピニオンくらいにはなるだろ。
20: 2018/08/16(木) 13:26:39.39 ID:Af7sjoRg
実用に耐えないレベルの人間の医者だって
いっぱいいるけどな
専門外の事となると素人みたいな事、平気で言うよ
いっぱいいるけどな
専門外の事となると素人みたいな事、平気で言うよ
88: 2018/08/17(金) 07:26:00.62 ID:pzsUt0ek
>>20
いや、専門でも素人がネットで調べてきた情報を提示されて、論理的に賛成なり否定できないのに開業してる人間が山ほどいる。一番驚いたのは、血圧をちゃんと測定出来ない内科医。祖母が機械で測った数値と違うと2ヶ月ほど訴えたのに、何の対処もせず間違い続けてる。
バカ医者が淘汰されるのが楽しみですわ。
いや、専門でも素人がネットで調べてきた情報を提示されて、論理的に賛成なり否定できないのに開業してる人間が山ほどいる。一番驚いたのは、血圧をちゃんと測定出来ない内科医。祖母が機械で測った数値と違うと2ヶ月ほど訴えたのに、何の対処もせず間違い続けてる。
バカ医者が淘汰されるのが楽しみですわ。
21: 2018/08/16(木) 13:32:46.48 ID:BPDYBFio
医者とワトソンが協力して診察すりゃいいじゃん
23: 2018/08/16(木) 13:45:37.79 ID:Pe6IwPZ3
膨大なデータ読み込ませないと意味ないってIBMが説明してんのに読み込ませてないじゃん
26: 2018/08/16(木) 13:49:21.28 ID:3GvDB7i7
>>23
誰がそれをやるのか
それが問題だ
誰がそれをやるのか
それが問題だ
89: 2018/08/17(金) 07:28:02.06 ID:pzsUt0ek
>>26
まあなぁ。読み込ませるというより、データセットを設計して打ち込んでいくのが大変だわな。それでも優秀な医者を雇ってやる価値があると思うけどね。
まあなぁ。読み込ませるというより、データセットを設計して打ち込んでいくのが大変だわな。それでも優秀な医者を雇ってやる価値があると思うけどね。
24: 2018/08/16(木) 13:46:35.57 ID:oJXANT9v
アキネーターみたいな病気診断システムぐらいはすぐに作れそうだけどな
いろんな症状をはい、いいえで答えれば絞り込める的なやつね
新しいトレンド情報を自動で収集するとかはレベル高すぎやろ
googleでも二の足踏むんじゃないか
いろんな症状をはい、いいえで答えれば絞り込める的なやつね
新しいトレンド情報を自動で収集するとかはレベル高すぎやろ
googleでも二の足踏むんじゃないか
27: 2018/08/16(木) 13:55:46.90 ID:4VgyOyOi
一見正常に見える異常
一見異常に見える正常
現実に医療やってるとこれが非常に多い
本の知識だけのグーグル先生とか素人さんでは診断できないのはこのせい
一見異常に見える正常
現実に医療やってるとこれが非常に多い
本の知識だけのグーグル先生とか素人さんでは診断できないのはこのせい
90: 2018/08/17(金) 07:30:06.57 ID:pzsUt0ek
>>27
まあでも、思い込みの少ないAIに歩があると思うけど。Googleは診断するためのインターフェースじゃないからね。
まあでも、思い込みの少ないAIに歩があると思うけど。Googleは診断するためのインターフェースじゃないからね。
28: 2018/08/16(木) 13:56:02.63 ID:ScV8O9eQ
医者は短時間の診察で診断するけど、
患者自身がワトソンの患者情報入力ソフトに向かって、
時間をかけて事細かに症状とか入力すれば
いい診断が出てきそうな気がするけどな。
患者自身がワトソンの患者情報入力ソフトに向かって、
時間をかけて事細かに症状とか入力すれば
いい診断が出てきそうな気がするけどな。
34: 2018/08/16(木) 14:44:59.28 ID:416ahVBt
>>28
相手が医師だと緊張して本当のことを言い出しにくいとかもあるからコンピュータの問診の方がいいかもね
相手が医師だと緊張して本当のことを言い出しにくいとかもあるからコンピュータの問診の方がいいかもね
92: 2018/08/17(金) 07:38:26.31 ID:pzsUt0ek
>>28
症状から可能性を絞りこんで検査するんだから、しっかり症状を聞き出すインターフェースを作れば、思い込みの少ないAIの方がヌケ、モレが少ないのは確実。
医者とAIのどちらが時間的、インターフェース的に情報を取りやすいかは明らか。どんどん精度は上がっていくんだから、現時点のバグやデータの不備は更新すれば良いだけ。
症状から可能性を絞りこんで検査するんだから、しっかり症状を聞き出すインターフェースを作れば、思い込みの少ないAIの方がヌケ、モレが少ないのは確実。
医者とAIのどちらが時間的、インターフェース的に情報を取りやすいかは明らか。どんどん精度は上がっていくんだから、現時点のバグやデータの不備は更新すれば良いだけ。
29: 2018/08/16(木) 14:04:41.67 ID:dyLyh7Tn
AIはまともなんだけど病院側が悪かった
37: 2018/08/16(木) 15:17:05.96 ID:JlvuitIZ
AIは魔法じゃねーんだよ
使えないところは改良するんだよ
使えないところは改良するんだよ
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東大がAIで難病発見したときはとんでもない数の論文データ入力してたらしいから、AIの時代はデータベース屋と調教師全盛期になるのかもね。
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