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エントロピー

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1: 2016/04/28(木) 21:52:24.77 ID:CAP_USER.net
乱雑さを決める時間の対称性を発見 | 理化学研究所
http://www.riken.jp/pr/press/2016/20160427_2/


要旨

理化学研究所(理研)理論科学連携研究推進グループ分野横断型計算科学連携研究チームの横倉祐貴基礎科学特別研究員と京都大学大学院理学研究科物理学宇宙物理学専攻の佐々真一教授の共同研究チームは、物質を構成する粒子の“乱雑さ”を決める時間の対称性[1]を発見しました。

乱雑さは、「エントロピー[2]」と呼ばれる量によって表わされます。エントロピーはマクロな物質の性質をつかさどる量として19世紀中頃に見い出され、その後、さまざまな分野に広がりました。20世紀初頭には、物理学者のボルツマン、ギブス、アインシュタインらの理論を踏まえて「多数のミクロな粒子を含んだ断熱容器の体積が非常にゆっくり変化する場合、乱雑さは一定に保たれ、エントロピーは変化しない」という性質が議論されました。同じ頃、数学者のネーターによって「対称性がある場合、時間変化のもとで一定に保たれる量(保存量)が存在する」という定理が証明されました。

20世紀末、ブラックホール[3]のエントロピーは、時空の対称性から導出できることが分かりました。この研究に触発され、今回、共同研究チームは、「ネーターの定理に従って保存量としてのエントロピーを導く対称性は何か?」という疑問を追究しました。具体的には、「ミクロな粒子の運動を記述する時間をずらしても、ずらす前の運動と同じ法則に従う」という対称性があるかを調べました。その結果、量子力学のプランク定数[4]を温度で割った分だけ時間をずらすように選んだときにのみ、そのような対称性が現れることが分かりました。そして、ネーターの定理をその対称性に適用することで得られる保存量がエントロピーと一致しました。この乱雑さを決める時間の対称性はこれまでにないものであり、どのような物質にも現れうる普遍的なものです。

今後、時間の対称性が導くエントロピーは、乱雑さとしてのエントロピーとは異なる方法でミクロとマクロの世界を結び付けることを可能にし、さまざまな分野に新しい視点を与えると期待できます。

本研究は、米国の科学雑誌『Physical Review Letters』(4月8日号)に掲載され、Editors’ suggestionに選ばれました。

続きはソースで

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引用元: 【熱力学/量子力学】乱雑さを決める時間の対称性を発見 ボルツマンの公式とネーターの定理の融合が築くミクロとマクロの架け橋

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1: 2015/10/26(月) 21:35:37.17 ID:???.net
100℃以上の温度でのタンパク質の安定化機構を熱力学的に解明 | 理化学研究所
http://www.riken.jp/pr/press/2015/20151026_2/

画像
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20151026_2/fig1.jpg
図1 大腸菌由来CutA1の立体構造
αはαへリックス構造、βはβシート構造を示す。色分けされた3つの構造単位から成る三量体である。

http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20151026_2/fig2.gif
図2 EcCutA1_0SHとその疎水性変異型の熱変性反応の可逆性
黒のカーブは1回目のDSC測定。赤いカーブは2回目の測定で、熱変性直後冷却して再度昇温し測定した。EcCutA1_0SHでは、赤と黒の2つのカーブが完全に重なっていることから可逆性を示していることが分かった。

http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20151026_2/fig3.gif
図3 EcCutA1_0SHの疎水性変異型のDSCカーブ
2重変異型「EcCutA1_0SH_S11V/E61V(=Ec0VV)」は2つのアミノ酸残基のバリン(Val)置換によって変性温度が27.6℃上昇した。

http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20151026_2/fig4.gif
図4 荷電性変異型の熱力学的パラメータの温度依存性
荷電性残基変異型の変性温度でのエンタルピー変化(ΔH)をプロットしている。黒と赤のカーブはEc0VV_6のΔHとTΔSの温度関数を示す。

http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20151026_2/fig5.gif
図5 Ec0VV(1)とEc0VV_6(2)の変性の熱力学的パラメータの温度関数
青のカーブはエンタルピー変化、赤はエントロピー変化、黒はギブスエネルギー変化を示す温度依存曲線。


要旨

理化学研究所(理研)放射光科学総合研究センター生物試料基盤グループの油谷克英上級研究員、松浦祥悟リサーチアソシエイトらと、高輝度光科学研究センター(JASRI)、大阪大学蛋白質研究所の共同研究グループは、100℃以上の温度領域で生息する超好熱菌[1]などが産生する非常に高い熱安定性を示す超耐熱性タンパク質の熱安定性に寄与する疎水性相互作用[2](疎水性のアミノ酸残基間の相互作用)と静電的相互作用[3](荷電性のアミノ酸残基間の相互作用)の熱力学的な役割を実証的に解明しました。

タンパク質は20種類のアミノ酸が多数連なってできています。超好熱菌などが産出する超耐熱性タンパク質には、側鎖がイオン化する荷電性のアミノ酸残基(荷電性残基[4])が、好熱菌常温生物などのタンパク質に比べ高い割合で存在しています。このため、荷電性残基間の相互作用(塩結合)が、100℃以上の温度領域でのタンパク質の熱安定性に寄与していると考えられてきました。しかし、100℃以上で生物機能を発揮できる超耐熱性タンパク質の設計は、未だに実現していません。

これは100℃以上の温度領域でのタンパク質の熱安定性について熱力学に関する実験が技術的に困難なためです。また、タンパク質の安定化には疎水性相互作用が重要とされていますが、100℃以上の高い温度で熱力学的にどのような役割を担っているか実験的な検証がなされていませんでした。

共同研究グループは、高い熱安定性を持つ大腸菌由来のタンパク質「CutA1」を構成する複数のアミノ酸残基を、疎水性および荷電性のアミノ酸残基へ置換することで、変性温度を86℃から137℃まで改善することに成功しました。これにより、100℃以上の温度領域での疎水性相互作用と静電的相互作用の熱安定化に寄与する熱力学的役割を実証的に解明しました。

熱安定性の高いタンパク質は、医学・薬学などの分野で取り扱いやすいタンパク質試料として、あるいは工業分野における耐熱素材として必要とされています。今回の成果は、100℃以上の高い温度でのタンパク質の安定化を熱力学的に解明したもので、超耐熱性タンパク質の設計に理論的指針を与えると期待できます。

本研究は、日本医療研究開発機構所管の『創薬等ライフサイエンス研究支援基盤事業』の一環として行われました。また、本成果は、国際科学雑誌『Scientific Reports』に(10月26日付け)に掲載されます。

続きはソースで

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引用元: 【生化学/熱力学】100℃以上の温度でのタンパク質の安定化機構を熱力学的に解明 超耐熱化タンパク質の設計が可能に 理研

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