1: 2016/07/26(火) 21:27:04.54 ID:CAP_USER
毒のないジャガイモ | 理化学研究所
http://www.riken.jp/pr/press/2016/20160726_2/
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2016/20160726_2/fig3.jpg
要旨
理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター統合メタボロミクス研究グループの梅基直行上級研究員、斉藤和季グループディレクター、大阪大学大学院の村中俊哉教授、神戸大学大学院の水谷正治准教授らの共同研究グループは、ジャガイモに含まれる有毒物質であるソラニンなどの「ステロイドグリコアルカロイド(SGA)[1]」の生合成に関わる遺伝子「PGA1」と「PGA2」を同定し、これらの遺伝子発現を抑制するとSGAを作らなくなるとともに、ジャガイモの萌芽を制御できる可能性を発見しました。
ジャガイモは塊茎[2](かいけい)の緑化した皮の周辺と塊茎から出る芽にSGAが高濃度に蓄積されます。SGA含量が少ないと“えぐみ”などの嫌な味の原因となり、SGA含量が多くなると食中毒を引き起こします。そのため、ジャガイモのSGA含量を低く抑えることは、ジャガイモ育種において重要かつ不可欠です。
また、ジャガイモには収穫後数か月間、成長や発生が一時的に停止する「休眠期間」があります。休眠後に萌芽が始まるため、1年以上の長期保存はできません。したがって、萌芽の制御は年間を通して生産を行うジャガイモ加工業にとって大きな課題です。
SGAはコレステロール[3]を出発物質として生合成されることが知られていますが、SGAに至るまでの生成機構は明らかになっていませんでした。今回、共同研究グループが、SGAが多く蓄積される芽と花で多く発現する遺伝子を解析したところ、PGA1とPGA2を発見しました。そして、PGA2はコレステロールを22-ヒドロキシコレステロールに変換する22位水酸化酵素をコードすること、PGA1は22-ヒドロキシコレステロールを22, 26-ジヒドロキシコレステロールに変換する26位水酸化酵素をコードすることを明らかにしました。
また、PGA1とPGA2の発現をそれぞれ抑制した遺伝子組換え植物体から収穫したジャガイモのSGA含量は、どちらの遺伝子を抑制した場合も非遺伝子組換えジャガイモよりも極めて低下していました。さらに、予想に反して遺伝子組換えジャガイモは休眠期間が過ぎても萌芽しませんでした。加えて土に植えると萌芽し始めました。以上の結果は、PGA1とPGA2の遺伝子発現を抑制したり、ゲノム編集[4]で遺伝子を破壊したりすることで毒がなく、かつ萌芽を制御できるジャガイモを育種できる可能性を示しています。
本研究の一部は、生物系特定産業技術研究支援センター・イノベーション創出基礎的研究推進事業ならびに,総合科学技術・イノベーション会議のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)「次世代農林水産業創造技術」などの支援を受けて行いました。本成果は、米国の科学雑誌『Plant Physiology』(8月号)に掲載されるに先立ち、オンライン版(6月15日付け)に掲載されました。
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http://www.riken.jp/pr/press/2016/20160726_2/
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要旨
理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター統合メタボロミクス研究グループの梅基直行上級研究員、斉藤和季グループディレクター、大阪大学大学院の村中俊哉教授、神戸大学大学院の水谷正治准教授らの共同研究グループは、ジャガイモに含まれる有毒物質であるソラニンなどの「ステロイドグリコアルカロイド(SGA)[1]」の生合成に関わる遺伝子「PGA1」と「PGA2」を同定し、これらの遺伝子発現を抑制するとSGAを作らなくなるとともに、ジャガイモの萌芽を制御できる可能性を発見しました。
ジャガイモは塊茎[2](かいけい)の緑化した皮の周辺と塊茎から出る芽にSGAが高濃度に蓄積されます。SGA含量が少ないと“えぐみ”などの嫌な味の原因となり、SGA含量が多くなると食中毒を引き起こします。そのため、ジャガイモのSGA含量を低く抑えることは、ジャガイモ育種において重要かつ不可欠です。
また、ジャガイモには収穫後数か月間、成長や発生が一時的に停止する「休眠期間」があります。休眠後に萌芽が始まるため、1年以上の長期保存はできません。したがって、萌芽の制御は年間を通して生産を行うジャガイモ加工業にとって大きな課題です。
SGAはコレステロール[3]を出発物質として生合成されることが知られていますが、SGAに至るまでの生成機構は明らかになっていませんでした。今回、共同研究グループが、SGAが多く蓄積される芽と花で多く発現する遺伝子を解析したところ、PGA1とPGA2を発見しました。そして、PGA2はコレステロールを22-ヒドロキシコレステロールに変換する22位水酸化酵素をコードすること、PGA1は22-ヒドロキシコレステロールを22, 26-ジヒドロキシコレステロールに変換する26位水酸化酵素をコードすることを明らかにしました。
また、PGA1とPGA2の発現をそれぞれ抑制した遺伝子組換え植物体から収穫したジャガイモのSGA含量は、どちらの遺伝子を抑制した場合も非遺伝子組換えジャガイモよりも極めて低下していました。さらに、予想に反して遺伝子組換えジャガイモは休眠期間が過ぎても萌芽しませんでした。加えて土に植えると萌芽し始めました。以上の結果は、PGA1とPGA2の遺伝子発現を抑制したり、ゲノム編集[4]で遺伝子を破壊したりすることで毒がなく、かつ萌芽を制御できるジャガイモを育種できる可能性を示しています。
本研究の一部は、生物系特定産業技術研究支援センター・イノベーション創出基礎的研究推進事業ならびに,総合科学技術・イノベーション会議のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)「次世代農林水産業創造技術」などの支援を受けて行いました。本成果は、米国の科学雑誌『Plant Physiology』(8月号)に掲載されるに先立ち、オンライン版(6月15日付け)に掲載されました。
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引用元: ・【分子生物学】毒のないジャガイモ さらに萌芽を制御できる可能性の発見 [無断転載禁止]©2ch.net
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