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遺伝子組み換え酵母菌からモルヒネ、新製法に悪用の懸念も
2015年05月19日 10:29 発信地:パリ/フランス

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【5月19日 AFP】遺伝子組み換え酵母菌から鎮痛剤を製造する方法を開発したとする研究結果が18日、発表された。

 英科学誌「ネイチャー・ケミカルバイオロジー(Nature Chemical Biology)」に発表された今回の発見に関する論文は、米科学誌「プロスワン(PLoS ONE)」に先月掲載された論文に続くものだ。両論文とも、糖を餌として鎮痛剤などの薬剤を生成する遺伝子組み換え酵母菌の開発に向けた重要な段階について説明している。

 この研究の目標は、ケシに比べて安価で、中毒性が低い鎮痛薬を信頼できる供給源から製造・提供することだ。しかし、この発見について専門家らは、基本的な知識と技術があれば誰でも簡単な自家製ビール醸造キットを使って、この種の酵母菌からモルヒネやコデインのほか、さまざまな麻薬を大量生産できると指摘。麻薬密売組織に巨額の利益をもたらす危険性もあるとしている。

 18日の論文によると、米カリフォルニア大学バークレー校(University of California at Berkeley)などの合成生物学者チームは、酵母菌にビートの酵素遺伝子を挿入し、糖から容易に生成されるアミノ酸のチロシンを「レチクリン」と呼ばれる化合物に変換するよう酵母菌を誘導した。

 レチクリンは、モルヒネ、コデイン、オキシコドンや、パパベリンなどの抗けいれん薬などを作るための「ハブ分子」として機能する。
研究チームはこれらの薬剤を作る段階には進まなかったが、酵母菌内でレチクリンがコデインやモルヒネに変換される過程についてはすでに知られている。一連の知識の中でこれまで欠けていたのは、チロシンからレチクリンへの変換過程の部分だった。

 今回の発見について研究チームは、薬剤学に恩恵をもたらすと同時に「自家製麻薬が現実化する時期を劇的に早める」可能性もあると注意を促している。

続きはソースで

(c)AFP

http://www.afpbb.com/articles/-/3049037

引用元: 【科学】遺伝子組み換え酵母菌からモルヒネ、新製法に悪用の懸念も 米カリフォルニア大学バークレー校などの合成生物学者チーム

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