1: 2016/03/28(月) 07:26:55.50 ID:CAP_USER.net
野生絶滅から1世紀、欧州のバイソン再野生化へ | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/032500110/
2016年3月初め、ヨーロッパ最大の陸上動物であるヨーロッパバイソン(Bison bonasus)4頭が、オランダ南東部の北ブラバント州の国有森林地帯に放された。この4頭を含め、オランダ政府は計11頭を放す計画だ。いちども人に飼われたことのない完全に野生のヨーロッパバイソンは1919年に絶滅したが、動物園から野生に戻された個体が今では一部の国で数千頭まで増え、森林や平原で草を食んでいる。(参考記事:「生命あふれる大陸 ヨーロッパの野生」)
オランダ政府は、細心の注意を払って繁殖させた、えり抜きのオス3頭とメス8頭の子孫が増えることを期待している。
この4頭のバイソンたちは約1500ヘクタールの柵で囲まれた区域で暮らし、いずれヨーロッパの他の地域で再野生化した群れと繁殖する相手になるでしょう、とオランダに拠点を置くNPO、リワイルディングヨーロッパ代表のフランス・スケパース氏は言う。動物園で飼われているヨーロッパバイソンの繁殖活動を監督しているNPOだ。
バイソンの野生復帰はオランダでは2度目だ。1度目は2007年で、場所は北ホラント州のクラーンスブラック自然保護区だった。(参考記事:「アマゾンマナティーの「野生復帰」に挑む」)
さまざまな動物の再野生化を目指す取り組みにおいて、ヨーロッパバイソンが選ばれた理由は、ヨーロッパの森林や平原の生態系を確立するのに大きな役割を果たすから、とスケパース氏は指摘する。
「再野生化というのは、動物を元の場所に戻すだけではありません」と、スケパース氏。「自然本来のプロセスを最大限に働かせることでもあります」
生態系のなかで重要な位置を占める生きもの
草を食べたり受粉させたりするのは、ヨーロッパバイソンの大事な役割だ。草はやがてシカなどさまざまな動物のエサになる。また、バイソン自体はオオカミをはじめとする捕食者の大事なエサにもなり、死んでからはハゲワシの食料源になる。このように、生物間の相互作用のなかで重要な位置を占める種を「中枢種」という。
だからこそ、リワイルディングヨーロッパなどの活動団体は、数年をかけてバイソンがいない各地に少しずつヨーロッパバイソンを放してきた。ヨーロッパに生息するヨーロッパバイソン約5000頭のうち、約3500頭が現在、野生もしくは半野生の状態にある。そのうち、個体数がいちばん多いのはポーランドとルーマニアで、科学者たちはこれらの個体が他の地域への足掛かりになると期待している。(参考記事:「【動画】野生復帰したトラに子ども、初めて確認」)
ほかに再野生化がもくろまれている中枢種には、湿地を作るビーバーや、森林や平原を作るアカシカとウマ、現在の家畜のウシの祖先で野生では絶滅したオーロックスがいる。
スケパース氏にとって、再野生化は過去の復活ではない。「ポイントは未来を志向しているかどうかです。人はすでに自然を変えてしまっています。ですから、私たちが探しているのは、地域にかつて生息していた生きもののなかで、現在の環境において新しい自然をつくれる中枢種です」
オーロックスを復活させるため、科学者たちは家畜牛の交配の歴史をひもといた。オーロックスが絶滅したのは1600年代半ばだったので、正確なスケッチと、体の一部、すなわちDNAも残っている。遺伝的にオーロックスに近いウシを使って、祖先に似るように交配させることで、科学者たちは「原種に見える」オーロックスの再現を目指している、とスケパース氏は言う。
続きはソースで
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/032500110/
2016年3月初め、ヨーロッパ最大の陸上動物であるヨーロッパバイソン(Bison bonasus)4頭が、オランダ南東部の北ブラバント州の国有森林地帯に放された。この4頭を含め、オランダ政府は計11頭を放す計画だ。いちども人に飼われたことのない完全に野生のヨーロッパバイソンは1919年に絶滅したが、動物園から野生に戻された個体が今では一部の国で数千頭まで増え、森林や平原で草を食んでいる。(参考記事:「生命あふれる大陸 ヨーロッパの野生」)
オランダ政府は、細心の注意を払って繁殖させた、えり抜きのオス3頭とメス8頭の子孫が増えることを期待している。
この4頭のバイソンたちは約1500ヘクタールの柵で囲まれた区域で暮らし、いずれヨーロッパの他の地域で再野生化した群れと繁殖する相手になるでしょう、とオランダに拠点を置くNPO、リワイルディングヨーロッパ代表のフランス・スケパース氏は言う。動物園で飼われているヨーロッパバイソンの繁殖活動を監督しているNPOだ。
バイソンの野生復帰はオランダでは2度目だ。1度目は2007年で、場所は北ホラント州のクラーンスブラック自然保護区だった。(参考記事:「アマゾンマナティーの「野生復帰」に挑む」)
さまざまな動物の再野生化を目指す取り組みにおいて、ヨーロッパバイソンが選ばれた理由は、ヨーロッパの森林や平原の生態系を確立するのに大きな役割を果たすから、とスケパース氏は指摘する。
「再野生化というのは、動物を元の場所に戻すだけではありません」と、スケパース氏。「自然本来のプロセスを最大限に働かせることでもあります」
生態系のなかで重要な位置を占める生きもの
草を食べたり受粉させたりするのは、ヨーロッパバイソンの大事な役割だ。草はやがてシカなどさまざまな動物のエサになる。また、バイソン自体はオオカミをはじめとする捕食者の大事なエサにもなり、死んでからはハゲワシの食料源になる。このように、生物間の相互作用のなかで重要な位置を占める種を「中枢種」という。
だからこそ、リワイルディングヨーロッパなどの活動団体は、数年をかけてバイソンがいない各地に少しずつヨーロッパバイソンを放してきた。ヨーロッパに生息するヨーロッパバイソン約5000頭のうち、約3500頭が現在、野生もしくは半野生の状態にある。そのうち、個体数がいちばん多いのはポーランドとルーマニアで、科学者たちはこれらの個体が他の地域への足掛かりになると期待している。(参考記事:「【動画】野生復帰したトラに子ども、初めて確認」)
ほかに再野生化がもくろまれている中枢種には、湿地を作るビーバーや、森林や平原を作るアカシカとウマ、現在の家畜のウシの祖先で野生では絶滅したオーロックスがいる。
スケパース氏にとって、再野生化は過去の復活ではない。「ポイントは未来を志向しているかどうかです。人はすでに自然を変えてしまっています。ですから、私たちが探しているのは、地域にかつて生息していた生きもののなかで、現在の環境において新しい自然をつくれる中枢種です」
オーロックスを復活させるため、科学者たちは家畜牛の交配の歴史をひもといた。オーロックスが絶滅したのは1600年代半ばだったので、正確なスケッチと、体の一部、すなわちDNAも残っている。遺伝的にオーロックスに近いウシを使って、祖先に似るように交配させることで、科学者たちは「原種に見える」オーロックスの再現を目指している、とスケパース氏は言う。
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引用元: ・【環境】野生絶滅から1世紀、欧州のバイソン再野生化へ オランダで4頭を野生復帰、現代に調和した新しい「野生」目指す
野生絶滅から1世紀、欧州のバイソン再野生化へ オランダで4頭を野生復帰、現代に調和した新しい「野生」目指すの続きを読む