1: 2018/02/02(金) 01:00:18.33 ID:CAP_USER
2018年1月後半の大寒波では日本海側だけでなく関東地方にも雪が降り、転倒や車のスリップなどで700人以上がケガ(*1)をしました。
それは氷という物質(H2Oの固体状態)の持つ、ある特殊な性質からくるものでした。
それが「滑る」です。
もちろん、鉄板の上に水や油が撒かれていれば滑りますが、乾いた鉄板であればいくら寒かろうが熱かろうが、滑ることはありません。
でも氷は、水が撒かれてなくとも滑るのです。なぜなのでしょう。
他にも氷は、他の物質にない特殊な性質をいろいろ持っています。
その2つ目が「増える」です。ふつうの物質は、液体から固体になるとき、体積が減ります。
たとえば溶かしたパラフィン(洋ロウソクの原料)を、コップに入れて冷やしていくと真ん中が大きく凹みます。体積が15%も減るからです。
http://dol.ismcdn.jp/mwimgs/3/e/670m/img_3efc2ba51062d3292662346688ec6a4947581.jpg
でもH2Oの場合には逆です。
固体(氷)になると体積が10%増えるので、液体(水)に浮くようになります。
氷の特殊さの3つ目は「奪う」です。
H2Oは気体→液体のときに周りから奪う熱量=凝集熱(逆が気化熱もしくは蒸発熱)も、
1gあたり532calと他の物質に比べ圧倒的(*2)ですが、
液体→固体の凝固熱(逆は融解熱)も80calと銅の2倍、鉄の13倍、液体酸素の24倍に達します。
氷はできるときに、多くの熱を周りから奪うのです。
〈氷はなぜ増えるのか。それは〉
「滑る」の話にいく前に、水が凍ると体積が増える(*3)理由を説明します。
ふつうの物質は、固体になるとき分子間の隙間が減って、
ぎゅっと締まるので体積が減ることになります。密度が上がるので、体積当たりでは重くなります。
H2O分子の特長はその非常に強い分極性(双極性モーメントという)にあります。
遠くから見ると電気的に中性ですが、近寄るとプラスとマイナスが狭い範囲で強く分かれているのです。
http://dol.ismcdn.jp/mwimgs/e/d/670m/img_ed67863b28ed06835425b4d9314ce7c643682.jpg
磁気と電気は異なりますが、H2O分子はもの凄く小さな強力磁石のようなものとイメージしてもいいでしょう。
これが相手の物質に張り付いて、分子をひとつひとつ引き剥がし、自分たちの隙間に取り込んでいくのです。
これが水にものが良く溶ける理由なのですが、これはH2O分子同士でも同じ。
H2O分子は、H2O分子のなかに上手に取り込まれているのです。
ところが、固体になると分子は行儀良く整列しなくてはならないので、逆に隙間ができて体積が増えるというわけです。
http://dol.ismcdn.jp/mwimgs/f/8/670m/img_f862cf5cf4883e1617efbcd16d5fd69a28541.jpg
まさにこの「増える」性質のために、海や川の生物は冬でも死なずに済んでいます。
もし氷が水より重かったら大変です。寒気によって冷やされた水は凍って海底に沈みます。
代わりに温かい水が海面に上がって、大気に冷やされまた海底に沈みます。
海底からドンドン凍っていって、最後には住む場所がなくなってしまいます。
でも、逆なので、氷はまず海面を覆い、それ以上の寒気が海水に触れることを拒絶(*4)します。
上から徐々に凍ってはいきますが、熱伝導率が低く凝固熱が大きいので、簡単には増えません。
続きはソースで
ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/157394
それは氷という物質(H2Oの固体状態)の持つ、ある特殊な性質からくるものでした。
それが「滑る」です。
もちろん、鉄板の上に水や油が撒かれていれば滑りますが、乾いた鉄板であればいくら寒かろうが熱かろうが、滑ることはありません。
でも氷は、水が撒かれてなくとも滑るのです。なぜなのでしょう。
他にも氷は、他の物質にない特殊な性質をいろいろ持っています。
その2つ目が「増える」です。ふつうの物質は、液体から固体になるとき、体積が減ります。
たとえば溶かしたパラフィン(洋ロウソクの原料)を、コップに入れて冷やしていくと真ん中が大きく凹みます。体積が15%も減るからです。
http://dol.ismcdn.jp/mwimgs/3/e/670m/img_3efc2ba51062d3292662346688ec6a4947581.jpg
でもH2Oの場合には逆です。
固体(氷)になると体積が10%増えるので、液体(水)に浮くようになります。
氷の特殊さの3つ目は「奪う」です。
H2Oは気体→液体のときに周りから奪う熱量=凝集熱(逆が気化熱もしくは蒸発熱)も、
1gあたり532calと他の物質に比べ圧倒的(*2)ですが、
液体→固体の凝固熱(逆は融解熱)も80calと銅の2倍、鉄の13倍、液体酸素の24倍に達します。
氷はできるときに、多くの熱を周りから奪うのです。
〈氷はなぜ増えるのか。それは〉
「滑る」の話にいく前に、水が凍ると体積が増える(*3)理由を説明します。
ふつうの物質は、固体になるとき分子間の隙間が減って、
ぎゅっと締まるので体積が減ることになります。密度が上がるので、体積当たりでは重くなります。
H2O分子の特長はその非常に強い分極性(双極性モーメントという)にあります。
遠くから見ると電気的に中性ですが、近寄るとプラスとマイナスが狭い範囲で強く分かれているのです。
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磁気と電気は異なりますが、H2O分子はもの凄く小さな強力磁石のようなものとイメージしてもいいでしょう。
これが相手の物質に張り付いて、分子をひとつひとつ引き剥がし、自分たちの隙間に取り込んでいくのです。
これが水にものが良く溶ける理由なのですが、これはH2O分子同士でも同じ。
H2O分子は、H2O分子のなかに上手に取り込まれているのです。
ところが、固体になると分子は行儀良く整列しなくてはならないので、逆に隙間ができて体積が増えるというわけです。
http://dol.ismcdn.jp/mwimgs/f/8/670m/img_f862cf5cf4883e1617efbcd16d5fd69a28541.jpg
まさにこの「増える」性質のために、海や川の生物は冬でも死なずに済んでいます。
もし氷が水より重かったら大変です。寒気によって冷やされた水は凍って海底に沈みます。
代わりに温かい水が海面に上がって、大気に冷やされまた海底に沈みます。
海底からドンドン凍っていって、最後には住む場所がなくなってしまいます。
でも、逆なので、氷はまず海面を覆い、それ以上の寒気が海水に触れることを拒絶(*4)します。
上から徐々に凍ってはいきますが、熱伝導率が低く凝固熱が大きいので、簡単には増えません。
続きはソースで
ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/157394

引用元: ・【化学】氷がなぜ滑るのか、実はまだわかっていない[02/01]
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