1: 2014/12/09(火) 18:54:05.52 ID:???.net
家畜を襲うオオカミ、駆除は逆効果か
今年8月下旬、ワシントン州東部の木々に覆われた山腹で、上空をホバリング中のヘリコプターから狙撃手がオオカミ1匹を射◯した。駆除されたのは、「ハックルベリー・パック」と呼ばれる群れを率いるつがいのメス。この群れが家畜のヒツジを襲い、少なくとも24匹が犠牲になっていたことから、被害を抑えようと州が駆除に踏み切った。
しかし長期的には、このような駆除は事態を悪化させるだけかもしれない。オオカミを◯すと、皮肉にもその後にオオカミが家畜を襲うリスクが高まる可能性があることが、新たな研究で分かった。
ワシントン州立大学の生態学者ロブ・ウィールグス(Rob Wielgus)氏らによる研究結果は、家畜を脅かすオオカミに対処する最も早く確実な方法は銃による駆除だという一般的な認識と食い違う。一方で、こうした社会性動物を動かしている複雑な動態に人間が与える影響や、時に発生する予期せぬ結果についての解明がさらに進んだとも言える。
オオカミが米国西部全域に広がるにつれ、家畜のヒツジやウシとの接触も増加しており、2つの州では季節を限ってオオカミ駆除が許可されている。新たな研究結果が出たことで、オオカミへの対応をめぐる政治論争がこれまで以上に激化しそうだ。
◆オオカミ再導入の弊害
牧畜の世界では、オオカミ駆除は長年の習慣だ。これが一因となって、米国西部のオオカミは1930年代に根絶に至った。1990年代半ばにオオカミが再導入されて以来、公的機関や牧畜業者は家畜を守ろうと何度となく駆除を行ってきた。◯したオオカミは、2013年時点で2000匹を超えている。
しかし、オオカミの駆除が本当に家畜保護に役立っているのか検証する大規模な調査は全く行われていなかった。
この問題に目を向けたのがウィールグス氏だ。同氏は、捕食動物管理の取り組みに関して従来の認識を覆した実績を持つ。2008年に、ピューマを駆除すると家畜への襲撃がかえって増えるという調査結果を発表して耳目を集めたのだ。
2008年にオオカミがワシントン州に入り込み、2013年時点で群れが13にまで増えたのを受けて、ウィールグス氏はこの「新顔」の肉食動物に注目。オオカミの再導入が最初に行われたアイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州について、過去25年間のオオカミ駆除とウシ・ヒツジの襲撃事件の状況を詳しく調べた。
◆データから分かること
その結果、オオカミが1匹駆除されると、翌年に同じ州で家畜がオオカミに◯される確率は、ウシで5~6%、ヒツジで4%上昇することが分かった。オオカミの駆除数が増えると、家畜が襲撃に遭う確率もさらに上昇していた。この傾向は、1年間に1州のオオカミのうち最低でも25%が駆除されるまで覆らず、家畜の損失が減り始めるのは駆除が25%を超えてからだった。
続きはソースで
今回の研究成果は、オンライン科学誌「PLOS One」に12月3日付で掲載された。
http://news.ameba.jp/20141208-517/
今年8月下旬、ワシントン州東部の木々に覆われた山腹で、上空をホバリング中のヘリコプターから狙撃手がオオカミ1匹を射◯した。駆除されたのは、「ハックルベリー・パック」と呼ばれる群れを率いるつがいのメス。この群れが家畜のヒツジを襲い、少なくとも24匹が犠牲になっていたことから、被害を抑えようと州が駆除に踏み切った。
しかし長期的には、このような駆除は事態を悪化させるだけかもしれない。オオカミを◯すと、皮肉にもその後にオオカミが家畜を襲うリスクが高まる可能性があることが、新たな研究で分かった。
ワシントン州立大学の生態学者ロブ・ウィールグス(Rob Wielgus)氏らによる研究結果は、家畜を脅かすオオカミに対処する最も早く確実な方法は銃による駆除だという一般的な認識と食い違う。一方で、こうした社会性動物を動かしている複雑な動態に人間が与える影響や、時に発生する予期せぬ結果についての解明がさらに進んだとも言える。
オオカミが米国西部全域に広がるにつれ、家畜のヒツジやウシとの接触も増加しており、2つの州では季節を限ってオオカミ駆除が許可されている。新たな研究結果が出たことで、オオカミへの対応をめぐる政治論争がこれまで以上に激化しそうだ。
◆オオカミ再導入の弊害
牧畜の世界では、オオカミ駆除は長年の習慣だ。これが一因となって、米国西部のオオカミは1930年代に根絶に至った。1990年代半ばにオオカミが再導入されて以来、公的機関や牧畜業者は家畜を守ろうと何度となく駆除を行ってきた。◯したオオカミは、2013年時点で2000匹を超えている。
しかし、オオカミの駆除が本当に家畜保護に役立っているのか検証する大規模な調査は全く行われていなかった。
この問題に目を向けたのがウィールグス氏だ。同氏は、捕食動物管理の取り組みに関して従来の認識を覆した実績を持つ。2008年に、ピューマを駆除すると家畜への襲撃がかえって増えるという調査結果を発表して耳目を集めたのだ。
2008年にオオカミがワシントン州に入り込み、2013年時点で群れが13にまで増えたのを受けて、ウィールグス氏はこの「新顔」の肉食動物に注目。オオカミの再導入が最初に行われたアイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州について、過去25年間のオオカミ駆除とウシ・ヒツジの襲撃事件の状況を詳しく調べた。
◆データから分かること
その結果、オオカミが1匹駆除されると、翌年に同じ州で家畜がオオカミに◯される確率は、ウシで5~6%、ヒツジで4%上昇することが分かった。オオカミの駆除数が増えると、家畜が襲撃に遭う確率もさらに上昇していた。この傾向は、1年間に1州のオオカミのうち最低でも25%が駆除されるまで覆らず、家畜の損失が減り始めるのは駆除が25%を超えてからだった。
続きはソースで
今回の研究成果は、オンライン科学誌「PLOS One」に12月3日付で掲載された。
http://news.ameba.jp/20141208-517/
家畜を襲うオオカミ、駆除は逆効果かの続きを読む