1: 2015/09/24(木) 17:58:15.76 ID:???.net
塗って作れる太陽電池の実用化に大きく前進 | 理化学研究所
http://www.riken.jp/pr/press/2015/20150924_2/
画像
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20150924_2/fig1.jpg
図1 PTzBT(左)とPTzNTz(右)の溶液の写真
PTzBTが赤紫色であるのに対し、PTzNTzは黒色に近い深緑色であることから、PTzNTzの方が光を吸収する波長領域が広いことが分かる。
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20150924_2/fig2.jpg
図2 OPVのエネルギー変換効率の時間変化(a)とOPVの構造(b)
光活性層に用いる半導体ポリマーをPTzBTからPTzNTzに変更することで耐久性が向上した。また、ホール輸送層を酸化モリブデン(MoOx)から酸化タングステン(WOx)に変更することで、さらに耐久性が向上した。
要旨
理化学研究所(理研)創発物性科学研究センター創発分子機能研究グループの尾坂格上級研究員、斎藤慎彦特別研究員と瀧宮和男グループディレクターらの研究チームは、半導体ポリマー[1]を塗布して作る有機薄膜太陽電池(OPV)[2]のエネルギー変換効率(太陽光エネルギーを電力に変換する効率)と耐久性を同時に向上させることに成功しました。
OPVは半導体ポリマーを基板に塗布することで作製できるため大面積化が可能です。このため、低コストで環境負荷が少ないプロセスで作製でき、現在普及しているシリコン太陽電池にはない軽量で柔軟という特長を持つ次世代太陽電池として注目されています。OPVの実用化には、エネルギー変換効率とともに耐久性を向上させることが大きな課題でした。
研究チームは、エネルギー変換効率の向上を目指して研究を進め、OPVの変換効率だけでなく、耐久性(耐熱性)も向上させる新しい半導体ポリマー「PTzNTz」の開発に成功しました。
2014年に研究チームが開発した半導体ポリマーであるPTzBT [3] 注1)素子とPTzNTz素子(PTzBTあるいはPTzNTzを塗布して作製したOPV)を比較したところ、エネルギー変換効率が7%から9%まで向上しました。また、これらの素子の耐久性を評価するため85℃に加熱して500時間保存したところ、PTzBT素子では、エネルギー変換効率は初期値の半分以下まで低下したのに対し、PTzNTz素子ではエネルギー変換効率がほとんど変化しませんでした。これは、実用レベルに近い耐久性であると考えられます。エネルギー変換効率9%はOPVとしては非常に高いエネルギー変換効率です。加えて、これほど高い耐久性を示す半導体ポリマーは、他に類を見ません。
本研究により、OPVは耐久性が低いという従来の認識を覆すことができました。この知見を基に、耐久性が向上した原因を調査することで、さらに高い変換効率および高い耐久性を示す半導体ポリマーの開発研究、ひいては実用化に向けた研究が加速すると期待できます。
本研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業 先端的低炭素化技術開発(ALCA)の技術領域「太陽電池および太陽エネルギー利用システム」(運営総括:小長井誠)
研究開発課題名「高効率ポリマー系太陽電池の開発」(研究開発代表者:尾坂格)の一環として行われました。本成果は、英国のオンライン科学雑誌『Scientific Reports』(9月23日付け)に掲載されました。
続きはソースで
http://www.riken.jp/pr/press/2015/20150924_2/
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図1 PTzBT(左)とPTzNTz(右)の溶液の写真
PTzBTが赤紫色であるのに対し、PTzNTzは黒色に近い深緑色であることから、PTzNTzの方が光を吸収する波長領域が広いことが分かる。
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20150924_2/fig2.jpg
図2 OPVのエネルギー変換効率の時間変化(a)とOPVの構造(b)
光活性層に用いる半導体ポリマーをPTzBTからPTzNTzに変更することで耐久性が向上した。また、ホール輸送層を酸化モリブデン(MoOx)から酸化タングステン(WOx)に変更することで、さらに耐久性が向上した。
要旨
理化学研究所(理研)創発物性科学研究センター創発分子機能研究グループの尾坂格上級研究員、斎藤慎彦特別研究員と瀧宮和男グループディレクターらの研究チームは、半導体ポリマー[1]を塗布して作る有機薄膜太陽電池(OPV)[2]のエネルギー変換効率(太陽光エネルギーを電力に変換する効率)と耐久性を同時に向上させることに成功しました。
OPVは半導体ポリマーを基板に塗布することで作製できるため大面積化が可能です。このため、低コストで環境負荷が少ないプロセスで作製でき、現在普及しているシリコン太陽電池にはない軽量で柔軟という特長を持つ次世代太陽電池として注目されています。OPVの実用化には、エネルギー変換効率とともに耐久性を向上させることが大きな課題でした。
研究チームは、エネルギー変換効率の向上を目指して研究を進め、OPVの変換効率だけでなく、耐久性(耐熱性)も向上させる新しい半導体ポリマー「PTzNTz」の開発に成功しました。
2014年に研究チームが開発した半導体ポリマーであるPTzBT [3] 注1)素子とPTzNTz素子(PTzBTあるいはPTzNTzを塗布して作製したOPV)を比較したところ、エネルギー変換効率が7%から9%まで向上しました。また、これらの素子の耐久性を評価するため85℃に加熱して500時間保存したところ、PTzBT素子では、エネルギー変換効率は初期値の半分以下まで低下したのに対し、PTzNTz素子ではエネルギー変換効率がほとんど変化しませんでした。これは、実用レベルに近い耐久性であると考えられます。エネルギー変換効率9%はOPVとしては非常に高いエネルギー変換効率です。加えて、これほど高い耐久性を示す半導体ポリマーは、他に類を見ません。
本研究により、OPVは耐久性が低いという従来の認識を覆すことができました。この知見を基に、耐久性が向上した原因を調査することで、さらに高い変換効率および高い耐久性を示す半導体ポリマーの開発研究、ひいては実用化に向けた研究が加速すると期待できます。
本研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業 先端的低炭素化技術開発(ALCA)の技術領域「太陽電池および太陽エネルギー利用システム」(運営総括:小長井誠)
研究開発課題名「高効率ポリマー系太陽電池の開発」(研究開発代表者:尾坂格)の一環として行われました。本成果は、英国のオンライン科学雑誌『Scientific Reports』(9月23日付け)に掲載されました。
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引用元: ・【エネルギー技術】塗って作れる太陽電池の実用化に大きく前進 新材料開発でエネルギー変換効率と耐久性を同時に向上
塗って作れる太陽電池の実用化に大きく前進 新材料開発でエネルギー変換効率と耐久性を同時に向上の続きを読む